書籍
フランスの作家、ピエール・ルメートルの 2011年作 ”その女アレックス” 原作の評価も高かったようですが、日本で人気爆発。 ミステリーのランキングもので軒並み第一位を獲得していましたね。 ストーリーのテンポが速くて 極めて映像的な描写が続きます…
マーク・ジョーダンというアーティストの ”マネキン”(1978年)というアルバム。 中味もいいんですが、ジャケットがGOOD 都市生活者の孤独がテーマ(そこまで大袈裟なものでもないけれども) で、心の奥底は見せない&見ないといった 人間関係が歌われて…
数日前、ある訃報が。 社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」のリーダー、渡部又兵衛(わたべ・またべえ、本名由光=よしみつ)さんが7日午前1時22分、敗血症のため東京都江戸川区の病院で死去した。72歳。北海道出身。葬儀は近親者で行った。喪主は妻…
20年位前に住んでいた東京の自室、 楳図かずおのフィギュアが。 こういうものに全然興味は無いんですが 楳図関連は別。 かの ”漂流教室” が少年誌に連載されていた当時(1972~74年) 毎週買っていた年季入りのファンですから。 成人してからも単行…
ひねりの効いた好著が多い 篠田節子の短編 ”幻の穀物危機”(新潮文庫「家鳴り」に収録) 都会を離れて自然豊かな地方で暮らす夫婦と子供。 ある日関東地方を大地震が襲い、東京は壊滅。 食料を求めて脱出してきた「都会人」と「田舎人」の 壮絶な殺し合いに…
私は年齢からして べったりのドリフターズ世代なんですが ドリフのトリビアで 「いかりや長介と志村けんは折り合いが悪かった」 というのはよく知られているネタのひとつ。 長さんの自伝やドリフ関連の書籍を読んでみても 明確な否定がされていなかったりす…
”点と線” といえば 膨大な著作を残した松本清張の代表作。 映画やテレビドラマ化もされていますね。 作品が書かれたのは1957年なのですが、冒頭部分に こんな会話があります。 ”翌日の十四日の三時半ごろ、とみ子がレバンテに行くと、安田は奥の方のテー…
まあおよそ、小説や映画の主人公は せいぜい30代くらいまでの設定が多いですよね。 シニアの年齢が主役というケースもありますけれど 渋いミドルやスーパー老人が大活躍、 あるいは老いに対する焦燥や孤独感を描いたものが チラホラある程度かと。 「小説…
こちら、発刊100年という 由緒ある月刊総合誌。 私はまったく読者ではないのですが バンコクの古本屋でよくワゴンセールをやっているんですね。 この雑誌は毎年、芥川賞の受賞作が掲載されるのですが 最近の小説はとんとご無沙汰なので 試しに何冊か、過…
撮影に足かけ4年かけた 日本映画のなかでも、もっともスケールの大きい そして重厚な作品です。 (全6部構成、1959~1961年に3回に分けて上映) 仲代達矢が全身全霊を込めて~時には命の危険を感じながら 戦争に翻弄される一人の人間を演じ切りま…
昭和の時代の大スター 上原謙 (加山雄三のお父さん) 生前の著作 ”がんばってます” には 共演した数多くの女優のエピソードが書かれているのですが ちょっと驚くのは、”愛染かつら”などで圧倒的人気のあった 田中絹代について、ボロクソに述べている箇所が…
悪女、魔性の女、ファム・ファタール・・・ 単に美しいだけではなく 男を虜にして破滅に導くだけの 圧倒的な吸引力をもった女性、ですね。 そういう人物が主人公の映画は 相当数ありますけれど 1927年のドイツ映画、”妖花アラウネ~Alraune” は、なかで…
この前、タクシーに乗ってまして 運転手さんの言葉が「バンコク弁」じゃないんですね。 まったく違う国の言語に聞こえます。 どちらの県のご出身で? 〇〇県なんですよ、行かれたことありますか・・・ しばしお国談議に花が咲きました。 ところで神奈川出身…
ピーター・ウィアー監督の ”Picnic At Hanging Rock”(1975年) これは非常に独特のタッチがある作品で 謎めいたストーリーと共に 映画ファンの格好の議論&研究対象になっていますね。 全寮制の女学校(時代設定は1900年)が舞台になっていて うら…
手塚治虫の ”ブラック・ジャック” 膨大な著作数がある手塚の作品のなかでも 特にポピュラーなシリーズですよね。 少年誌に連載がスタートしたのが1973年のことですから まもなく50年~半世紀が経過することになります。 その割に古臭いイメージが少な…
この猫のキャラクターに見覚えのある方は おおむね、1990年代に 10代~30代だったのではないかと。 31歳で世を去った ねこぢる作 ”ねこぢるうどん”のメインキャラ にゃーこ と にゃっ太ですね。 一見可愛い見た目なのですが 描写は強烈です。 当時…
つげ義春の1987年作品。 心身の不調もあって、この後もう一作発表して 以降休筆となりますので キャリア最後期にあたりますね。 作者の幼少時の体験がベースになっているようですが 印象に残るカットが多数。 虚無、絶望のみということはなく 仄かな郷愁…
1968年製作の”妖怪百物語”(監督/安田公義) お馴染みの百物語をモチーフにした時代劇で 主演は藤巻潤、高田美和、坪内ミキ子。 林家彦六(八代目林家正三)師匠の口上がたっぷり聞けたり、 その他の脇役陣も好演で 決していい加減な内容ではありません…
言わずと知れたジョージ・オーウェルの ”1984”(Ninghteen Eifhty-Four) 私が読んだのはハヤカワ文庫版~今の新訳/装丁ではなくて 70年代前半に出版されたバージョンでした。 狭義で言えば、ディストピアSFの聖典ということですが そこで描かれてい…
エドガー・アラン・ポーといえば 言わずと知れたアメリカの大作家。 明智小五郎シリーズで有名な江戸川乱歩は そのままペンネームとして使っているのは よく知られていますね。 短い生涯(没年40歳)でかなりの数の著作を残していますが 映像化された作品…
1969年~1995年の長きにわたって製作された ”男はつらいよ” 全48作で描かれた世界は、まさに昭和の時代そのもの。 (後半は平成にかかっていましたが) ある程度の年齢の方ならば 年2回上映される度に映画館に足を運んだという人も少なくないでし…
フレデリック・フォーサイスの小説 ”ジャッカルの日” 1971年の出版。 映画版は1973年の製作で 監督はフレッド・ジンネマン 主役にエドワード・フォックス。 文庫本で500ページ強、 映画のほうも2時間22分と重量級の内容です。 ちょっと両者を…
三池崇史監督の2010年作品 ”十三人の刺客” 役所広司、山田孝之、伊勢谷友介、沢村一樹、伊原剛志、内野聖陽、高岡蒼甫 稲垣吾郎、松方弘樹、平幹二郎、松本幸四郎、市村正親、岸部一徳・・・ その他にも名の知られた俳優さん多数出演の まさにオールスタ…
うむうむ、尊敬すべき ジョニー・デップが主演の ”シークレット・ウインドウ” 監督は数々の有名作の脚本を手掛けたデヴィッド・コープ 音楽はかのフィリップ・グラス デップ扮するはミステリー作家。 美しい妻(マリア・ベロ)が居るのですが 自分よりも生活…
映画を観ていて すぐに気づくことがあるんですね。 「あっ、この役者さん 演劇畑出身の人だろうな」 って。 そういうバックグラウンドがある人って 声の出し方、響き方が違うんですね。 そもそも声の質が良いし、発声が綺麗で聴きやすい。 ひそひそと囁きあ…
現職の医師でもある帚木蓬生の ”逃亡”(新潮社) 上下二段組みで600頁強、ズシリと重い一冊です。 内容もまた重い題材で、憲兵の職務にあった主人公が 戦争中の捕虜虐待容疑により 戦犯として手配され、必死の逃亡生活を続けるというもの。 筆者のメイン…
これは良作ですね、見る価値のある一本です。 監督はサム・ライミ 音楽にダニー・エルフマン 配役はビル・パクストン、ビリー・ボブ・ソーントン、ブリジット・フォンダ という強力布陣。 オハイオ州の田舎町に暮らすビル&ブリジット夫婦 夫は極めて真面目…
自分の身体に変化が起きる~ およそ好ましくない場合がほとんどですが、 そういった設定の小説や映画は多いですよね。 かのカフカの ”変身” 映画では、次から次へと製作されるゾンビもの などがすぐ思い浮かぶところ。 リチャード・マシスンの ”縮みゆく男” …
例えば煙草、 私は全く吸わないのですが おそらくその効果って 落ち着く~一息入れるといった方向ではないかと。 よし、盛り上がるぞ!といった期待があるわけではないですよね。 薬~ 医師が処方したり薬局で買うもの & ”やっちゃあ、いけない薬” 膨大な種…
舞台は湘南、海に近いエリアですね。 二宮と松浦は高校2年の同級生という設定。 江ノ電 江の島 藤沢駅 数十年前、子供時分(高校まで)に住んでいたエリアですので ロケの場所には親近感を覚えます。 ストーリーは決して明るくありません。 かなり衝撃的な…