お馴染み、映画評論家の大御所 淀川長治の自叙伝。
全編、映画への愛と想いに溢れています。
こちらもその世界では高名な
双葉十三郎の著作、手軽な新書版です。
このお二人は何万本という数の映画を
生涯で観ているわけです。
もう、知らないことはないという。
だから意地悪い見方をしようとか、
細かいところをつついてやろう
と思えば、幾らでもできるわけです。
でもね、そういうことはしない。
出来の悪い作品だって何か良いところはあるはずだ。
伝えるなら、そういう部分に光を当てようという
姿勢が一貫しています。
だから信頼されるんですよね。
今は誰でも”総評論家”時代ですけど
このお二人の文章に
学ぶところは多いと思いますね。