最初にヒッチコックを観た時、
もう作品名も覚えていませんが、
「あれっ?」と思ったんですね。
刷り込みが強かったわけです、
サスペンス映画の巨匠という。
だから手に汗握るというか、緊張感でいっぱいの作風かと。
その視点で観ると、正直こけてしまったんですね。
むしろコメディーのジャンルではないかと。
で、それを楽しむのが実は流儀なのではないかと。
「バルカン超特急」(1938)なんか
全編そういうノリですし、
ヒッチとしては異色の「鳥」(1963年)も
車の揺れに合わせて、鳥が傾くところありますよね。
晩年の「ファミリー・プロット」(1976年)も
喜劇調ですから。
☟ こちらはアハハというかウフフ、ですね~
そもそも本人がどこかの画面に登場するというところも
サービス精神プラス
観客を「ニヤリ」とさせたいんでしょうしね。
シリアスな作風で、ということですと
「疑惑の影」(1943年)が印象に残っています。
ジョセフ・コットンが実に嫌な役柄を
やっているんですが、非常にはまっております。