読むんだったら、長編より短編かなと。
特に初めて読む(あまり馴染みのない)作家だったら。
500頁とかそれ以上、
上下巻の大作となると、よほどの作品でないと
正直ダレてきてしまいますから。
腕のある人だったら、短編向きのアイデア、ストーリーを
引き延ばしていくのはいとも簡単でしょう。
「これ、短編にしちゃうと勿体ないなあ、よし膨らましちゃおう」
なんて。
逆に優れた短編を多数発表しているということは
筆力が本当に備わっているという証明にもなりますよね。
曽根圭介の「暴落」は人間に株価がついている社会のお話。
仕事に失敗すればその人間の価値は下落し、
玉の輿にのれば上昇するという具合です。
悪夢小劇場の一編「ちりじごく」は
免許取りたてのドライバーが緊張のあまり
東京近県を延々と彷徨い、帰宅することができないというストーリー
バスジャックの「動物園」は特殊な能力で
動物を”実体化”して、動物園で展示するという
ファンタジックな内容
バンコクは雨季真っただ中であります。
どこにも出かけず
部屋でコーヒーを飲みながら、
夜な夜な ”違う世界” に遊ぶのも
捨てがたいひと時ですね・・・