ウェイン・ショーターのスピーク・ノー・イーヴル(65年)
私が聴いてきたジャズのアルバムでトップ、ナンバー1の作品です。
もうこれで決まり。
演奏や録音が完璧なのは勿論
作品全体を覆うムードが尋常ではありません。
”教室に掲げられている博士たちの肖像、彼らが死体の上で仕事にとりかかろうとしている・・・”(ライナーノーツより)
およそ、このような(普通ではない)視覚的なイメージをもとに
曲作りをするジャズ・ミュージシャンは居ません。
ウェインだけの世界観です。
既にマイルス・デイビスのバンドメンバーになっていた時期の録音で、
これからの数年間、マイルスが唸るほどの名曲を
提供していくことになります。
70年代には人気グループ、ウェザーリポートで活躍。
でもバンド内では、ジョー・ザビヌルのほうが目立っていましたね。
この時期では珍しいソロアルバムのネイティブ・ダンサー(74年)は
ブラジル音楽の巨匠、ミルトン・ナシメントとの共演盤でした。
ウェインの作品のなかではもっとも親しみやすい1枚で
人気がありますね。
そして1980年代に入り、50代を迎えたウェインですが
ここから更に独自の WAYNE'S WORLD が
展開されることになるのです・・・
(続く)