ずっと以前、日本の知人と映画の話になりまして。
絶対にミュージカル映画は観ない、というんですね
その方。
訳を聞いてみたら
「なんで会話の途中でいきなり踊りだしたり、突然歌い始めるんだ?
そんなのおかしいだろ!」
とのこと。
うん、まあ確かにそう言えばそうかも。
その人は翻訳ものの推理小説とかハードボイルドが好きだったので
あくまでリアリティ重視だったんでしょうね。
ミュージカル映画は基本、ストーリーは従で
歌と踊りのシーンについては独立して楽しむといいんですけどね。
(勿論、全体の脚本が練られているほうがベターですが)
AN AMERICAN IN PARIS 1951
お馴染み ”巴里のアメリカ人” から。
G・ケリーはこういうシーン、ぴったりですね。
アステアだと ”上品なおじさん” になっちゃうけど
いかにも陽気なアメリカあんちゃんという雰囲気です。
FOR ME AND MY GAL 1943
ケリーとJ・ガーランドの組み合わせですが
合わせるというより、それぞれ勝手に?こなしてる
というかあまりお互い気にしていないような・・・(特にジュディ)
後半、ジュディは明らかに疲れてますね。
”絶対、撮り直しには応じないわ!” という顔してますね。
そこがまた面白いですけれど。
LES GIRLS 1957
ケリー絡みでもう一本
相手役はミッツィ・ゲイナーですが
この人は無茶苦茶踊り、上手いですね。
素晴らしい身体のキレ、
それだけでなくセクシーな雰囲気もありますし。
赤と黒のセット&衣装がモダーンでGOOD。
ANYTHING GOES 1955
上手いといえば男性では
ドナルド・オコーナー!
ミッツィとの組み合わせですが
テクニシャン同士なので超余裕、
何でもできるという安心感いっぱいです。
BROADWAY MELODY 1940
御大を忘れちゃいけませんね、F・アステア。
アステアと五分で渡り合える数少ない相手が
戦前の人気スター、エレノア・パワエル。
あまりにも素晴らしい二人・・・
STORMY WEATHER 1943
名場面といえばこれを外すわけにはいかない
ニコラス・ブラザースの神技。
キャブ・キャロウェイの名調子で登場する
二人の至芸に目が釘付けですよ。
これ、オリンピック選手でも無理じゃないのかな?
演奏してるミュージシャンは迷惑そうですが・・・
まだまだ超絶の場面が沢山ありますけれど
キリがありませんので、また日を改めまして。