バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

大ブレイク直前の高倉健が主演した”いれずみ突撃隊”(1964年)

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東京オリンピックの開催された

1964年(昭和39年)封切りの

高倉健主演作品。

 

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当時の実年齢は30代前半、

しかしもっと若く見えますね。

仁義を切る場面などは

超強力な肉体を手に入れた渥美清

といったところでしょうか。

 

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素晴らしいのは上官を演じる杉浦直樹

のちのテレビドラマ出演時の印象が強いような気もしますが

なにより姿勢が美しく、声が絶品。

やはり舞台出身の役者さんは違います。

 

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色気ムンムンの朝丘雪路

イタリア映画の女優さんのようです。

 

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未来の旦那さん(津川雅彦)も出ています。

 

監督は ”網走番外地” の大ヒットを翌年に発表する

名コンビの石井輝男

 

1965年には内田吐夢監督の3時間を超える大作

飢餓海峡” でも刑事役を好演。

人気シリーズになる ”日本侠客伝” も

この時期にスタートしていますので

高倉健にとって

まさにターニングポイントの時期だったのでしょう。

 

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高倉健 1956-2014」(文春ムック/文藝春秋

 

しかし、1956年のデビュー以来、

毎年なんと10本以上の作品に出演しているという

今では考えられない製作スピード。

 

上掲のムック収録のインタビューではこの時期について

”かなり「やらされている」っていう感じが強かったですね。

決して嫌いではないんですけど、あまりに数が多かったですから”

という発言も残っています。

 

そういえば、この作品でも

(兵隊役ということもあるのですが)

イライラ感というか、どこか

投げやりな表情を見せる場面があるようにも感じますね。

そこがまた後年の健さん映画とは違う魅力が

ありますけれども。

 

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