この人は1980年代、世の男性に絶大な人気がありまして。
女優さんからジャズ・シンガーに転向したのですが
その美貌と甘い歌声で
普段ジャズを聴かない人にも知名度抜群。
テレビのトーク番組にも出演していましたね。
アルバムの数も非常に多く
スタンダードからロック系の曲まで幅広く取り上げていますが
ブラジル音楽の大御所、イヴァン・リンスの
"VELAS" をムーディーに歌っています。
こちらは定番、クインシー・ジョーンズ版。
トゥーツ・シールマンズのハーモニカが完璧にハマってますね。
この両者を聴いていると
どう考えても、ロマンティックな内容なんだろうな
と想像しますよね、原曲も。
夕暮れの海岸の波打ち際を
愛し合う二人が肩を寄せ合って歩いている
その足跡は残ることもなく波に消されて・・・
みたいなイメージ浮かびますよねえ。
でもオリジナルのイヴァン版はそういう設定ではなく
抽象的かつ、人生の処し方について諭す
といった硬派な歌詞のようです。
そう言われて改めて耳を傾けてみると
確かにムード溢れるラブソングというより
筋の通った人生ソング~
のようにも聴こえますね。
演者が変われば曲のイメージも変わりますけど
良い作品であることは折り紙付きの
逸品であります。