漫画界の巨匠、諸星大二郎の
短編作品をいくつか。
時代設定は古代~現代から未来へと
自由にワープします。
頁をめくるだけで
惑星旅行や時間遊泳を楽しむことが出来ますよ。
”楽しい”というより
恐ろしくて、悲しくて
淋しいことも多いかもしれませんが。
辺境の寂れた惑星に
技師としてやってきた男
その惑星に住む住人は地球人と似ているのだが
美しい女
醜く年老いた男
美しくて若い男
の3種類に分かれていた
ある日、美しい女に誘われて
関係を持った男だが
そのうち身体の調子がおかしくなり・・・
荒廃した未来の地球
水や食料にも事欠く荒れ地での生活を捨てて
”幸福の沼” を探し当てようとする青年
その地にはかつての平和だった頃の
地球の生活があるという
荒野を彷徨ったすえに
辿り着いた ”幸福の沼” とは
いったいどのような世界だったのか・・・
”宇宙難民”として
収容所暮らしをしていた男が見つけた
平和な街
その街では、心の中の感情が
図形として体外に出現する
相手の感情が読み取れるので、争いや諍いも起きない。
男も街の住人に倣おうとするのだが・・・
予定より家に早く帰った男
妻の姿が見当たらない
不安な気持ちに襲われた男は
覗かないでくれ、と妻から言われていた
部屋の扉を開けてしまう
その扉の向こうにあったものは・・・
旅人の金銭を盗む手伝いをさせられている
商人宿の娘
絶望のあまり自殺をしようとしたところで
1人の男に出会う
男は ”悪魔の相棒” と名乗った
娘は地獄の底で男とともに
釜焚きをすることになるのだが
その釜の中で燃えているものは・・・
*上記の作品は
「男たちの風景」小学館
「瓜子姫の夜・シンデレラの朝」朝日新聞出版
に収録されています。