パラパラと古い雑誌をめくっていました。
”旅行人” というタイトルです。
発行人はトラベルライターとして有名な方で
多くの単行本も書かれています。
20~30代の頃、
私もよく読んでいました。
池袋のジュンク堂や神保町のアジア文庫で買い求めて、
次の旅への気分を掻き立てていたものです。
手許にあるのは最終号ということで
著名人が
”世界で唯一の、私の場所”という括りで
文章と写真を寄せています。
旅の達人と呼べる人ばかりですので
挙げられている場所はかなりの秘境~マニアックなポイントの
オンパレード。
だからこそ ”唯一” ということなのでしょうね。
自分だったら、何処になるだろう?
唯一の場所って。
ピラミッド? アンコール遺跡? カッパドキア?
エーゲ海? ボラカイ? バリ島?
ニューヨークのライブハウス?
曇天のロンドン?
アフリカの自然保護区?
うーん、どれも違うように思えます。
唯一の、という言葉の捉え方にもよるのでしょうが
私の場合、それはご近所の空き地でしょうか。
なんじゃそりゃ、となりそうですが。
多分
空き地に無造作に咲いている花や
超高速で背丈が大きくなる草を見て
”ほ~ 綺麗だなあ、凄いもんだなあ”
と思っているのは
唯一、自分(あとご近所さんのなかにも若干居られるかも)
だけのような気がするものですから。
徒歩数十秒の
”秘境”
であります。