バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

ひたすら顔のクローズアップ、20代前半の岡田茉莉子が美しい ”顔”

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松本清張原作の1957年作品。

共演者には大木実笠智衆宮城千賀子、小沢栄といった顔ぶれ。

脚本には黒澤監督の作品も手掛けている井出雅人のクレジット、

音楽は黛敏郎、監督は・・・

 

いや、実はですね

そんなことは

まったくどーでもよいのですね、この映画。

 

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この作品は主演の岡田茉莉子

ひたすら映してるんです。

いかに彼女の顔を魅力的にスクリーンに焼き付けていくか。

もう、それだけ。

 

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顔のアップ

 

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アップ、これでもかのアップ

 

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もう話の筋なんて、ほかの俳優さんの存在も

関係ありません。

 

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正直言いますと、清張原作の映画としては

あまり良い出来ではありません。

オーソン・ウェルズビリー・ワイルダーアルフレッド・ヒッチコック

の諸作品を連想させる(というか、頂いている)カットも多いのですけれど。

 

しかし後年の岡田茉莉子自身は気に入ってる一本のようですね。

(それはそうでしょう、これだけ自分を引き立たせる撮り方をしてくれているのですから)

晩年の小津作品に出ている時とは違ったエロティックなシーンもあります。

 

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(君美しく/川本三郎・文春文庫)

 

この作品、

「日本映画ベスト100」などのランキングには

およそ登場しないでしょう。

 

しかし若き日の岡田茉莉子の魅力が

120%全開の、「動くアルバム」であります。

 

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