バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

行くなら日本、それとも西欧の地獄? ロビン・ウィリアムズ&中川信夫

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名優、ロビン・ウィリアムズの主演作

”奇蹟の輝き~WHAT DERAMS MAY COME”(1998年)

事故死して天国に行ったウィリアムズが

その後、自殺して地獄に墜ちてしまった妻(アナベラ・シオラ)

を助けに向かうというファンタジー色の強い内容。

 

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原作は ”地球最後の男” や” 縮みゆく人間” など

多数の人気作品がある

リチャード・マシスンです。

 

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本作はCG全開の派手なシーンの連続なのですが

人間ドラマ(夫、妻、子供の擦れ違いや葛藤)のほうが

いま一つうまく描き切れていないような。

 

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もう一本、こちらは日本映画ですが

中川信夫監督の ”地獄”(1960年)

カルトムービーの代表的作品として、よく知られていますね。

 

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嵐寛寿郎閻魔大王

 

前半がこの世、後半が地獄巡りという構成ですが

ひたすら暗~い、全編アングラタッチの100分間。

 

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主演は天知茂と三ツ矢歌子ですが

怪優、沼田燿一の存在感が強烈です。

 

さて、この2作品に登場する「地獄」の風景なんですが

似ている箇所が幾つもあります。

 

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天国や地獄が

人間の想像力の産物だとすると、

世の東西を問わず

どうしても似通った部分が出てくるのかもしれませんね。

 

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 「あの世」について

もっとも精通しておられたであろう

漫画家の水木しげる

関連した作品は多数ありますが(というか、ほとんどがそうですね)

思想家・発明家のスウェーデンボルグを取り上げた一編は

実に楽しい内容です。

 

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「神秘家列伝 其の壱(角川文庫)に収録」

 

スウェーデンボルグねずみ男のガイド役になって

天国と地獄をアテンドするのですが、

 

”霊界では いつも自分の居場所は自分の意志で決めるのです”

”ナルホド”

 

といったやりとりが交わされています。

 

いずれにしても ”地獄” は

騒々しい場所のようですね。

静かな地獄って、何処かに無いのでしょうか。

 

 

スイスの画家ベックリンの ”死の島”(1883年)

 

死者を乗せた小舟が向かう孤島は

天国でしょうか、

もしそうでなかったとしても

静謐な世界があるような気もしますね・・・

 

奇蹟の輝き 予告編

www.youtube.com

 

地獄  予告編

www.youtube.com