といえば、ロックミュージックの超ビッグネーム。
洋楽を聴く人で知らない人は居ないわけですが、
自分にはかなり距離があった人でした。
まずジャケットがですね、
かなり強烈なインパクトがあって
(それ自体は魅力的なのですが)
当時、私が嫌っていたプログレッシブロックに
近い類の音楽かと思ってしまったわけです。
そろりそろりと思わせぶりなキーボードソロが5分
次に顔面恍惚状態のギタリストのソロが5分
ドラムスのソロがあって、そのあいだドリンクを飲んでいたキーボードが
絡み始めて、ステージの奥に引っ込んでいたギタリストがまた出て来て・・・
てな具合の。
なので初期の数枚は完全に聴かず嫌いでスルー。
(しかしそれは大いなる誤解で、サンタナはソロ名義の幾つかの作品を除くと
ほとんどすべての曲は5分を超えないコンパクトなものばかりだったのですが’)
初めて買ったアルバムが確か
1977年の ”ムーンフラワー”
だったかな。
で、その後の
”マラソン”(1979年)
”Zebop!”(1981年)
とLP、続けて買ったんですが
それでストップしてしまいました。
まあ、ぶっちゃけ
それほど気に入らなかったわけです。
この時期のサンタナはかなり売れ筋狙い路線で
ボーカルの入った小粒の曲が多かったんですね。
しかしその方向なら
ELO(エレクトリック・ライト・オーケストラ)
EW&F(アース・ウィンド・アンド・ファイヤー)
などのほうがずっと役者が上なわけです。
この後、サンタナは長期の商業的大不振に突入するので
いつのまにやら忘却の彼方に。
しかし1999年に特大ベストセラーの
”スーパーナチュラル” で、一気に第一線へカムバック。
以後の作品も全て大ヒットを記録していて
おそらく長期の(チャート上での)ブランクがあった
ベテランアーティストの復活ストーリーとしては
ロック史上に残る快挙ではないかと。
復活後のサンタナは
カレーでいうところの
ココ壱番屋路線で、
「トッピングの多彩なラインアップでお客のニーズを掴む」
ことに成功してますよね。
最近作の
”Africa Speaks”(2019年)で
起用した女性ボーカリスト
Buika の存在感とか凄いですもん。
Bembele Santana ft. Buika
しかし、やはり
キャリアの絶頂期は
1970年代中頃までの
デビュー後数年間でしょうか。
この時期はバンドのメンバーも
いいんですよね、個性的なプレーヤーが揃っていて。
サンタナって
ギターのマスターですけれど
クラプトンやジミー・ペイジ、ジェフ・べックらと
並列して語られるということ、あまり無いと思うんですよ。
というラインでもないし。
どこを切ってもサンタナの顔が出てくる
金太郎じゃなくてサンタナ飴。
ライバル、競合が
存在しない人は真に無敵であります。
Black Magic Woman Santana