バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

一曲で二度美味しい、ミュージシャンのクレジット辿り聴き

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レコードやCDを買うと付いてくる

(という言い方も変ですが)

参加ミュージシャンのクレジット、

曲毎に表示されていたり、そうでなかったりと色々ですが

ここの名前を見ながら聴くのが

楽しいんですよね。

 

例えば・・・

 

アート・ガーファンクルのソロ2作目の

トップナンバーに

”アイ・ビリーブ” という曲が収録されています。

奥行きのある魅惑的なサウンドなんですが

演奏者の顔ぶれはというと

 

ピアノ ラリー・ネクテル

ギター アンドリュー・ゴールド

ドラムス ラス・カンケル

ベース  リー・スクラ―

ストリングス デル・ニューマン

 

と表記されてます。

 

まずラリー・ネクテル

この人は70年代にカーペンターズと並んで

ソフトタッチのシングルヒットを連発していた

人気グループ、ブレッドのメンバーでした(途中参加)

個人でも膨大な数のレコーディングに参加していて

サイモン&ガーファンクル

”明日にかける橋” など、数えきれないほど名演を残しています。

 

アンドリュー・ゴールドは多種の楽器をこなす

マルチミュージシャンですが

ソロ活動も活発で、全米トップ10に入る

ビッグヒットも放っていますね。

 

ラス・カンケルとリー・スクラ―

この二人は超有名なスタジオ・ミュージシャンで

こなしたセッションの数って

もはや天文学的な数字ではないかしらん。

 

日本の著名アーティストにも大きな影響力が。

五輪真弓の初期作品の演奏など印象的でしたね。

 

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アートの右上、壁に張り付いたように写っているのがカンケル。手前で横たわっている眼鏡姿がスクラ―。 撮影/ノーマン・シーフ

 

編曲のデル・ニューマンもよく知られた人で

エルトン・ジョンの ”黄昏のレンガ路” が

代表作でしょうか。

 

さて楽曲の作者はというと

おお、御大スティービー・ワンダーですね。

ではご本人のオリジナルを聴いてみることにしましょう。

 

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超名盤の ”トーキング・ブック” に収録されていますが

こちらは最終曲ですね。

アートのカバーバージョンが官能的な香りがするのに対して

こちらは神聖な~宗教的な響きを感じますね。

 

演奏はすべてスティービー自身によるものなのですが

YVONNE WRIGHT

という人が共作者としてクレジットされています。

イヴォンヌ?

えーと、それは誰かしらということなんですが、

 

この人は一時スティービーの奥さんだった

SYREETA WRIGHTの妹さんなんですね。

(シリータとは5歳違い)

ですんで、まあ身内チームということです。

イヴォンヌは他にも数曲

ティービーと書いたナンバーがありますね。

 

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お姉さんのシリータも才能のある人で

何枚かソロ作品を発表しています。

 

なかでも1974年製作の

”STEIVIE WONDER PRESENTS SYREETA”

は70年代ソウルの隠れた大傑作、

捨て曲無しの名盤です。

 

I'm Going Left      SYREETA

www.youtube.com

 

完全にスティービー調ですが

なんといっても愛の力が

為せる技ですね。

(この時には既に離婚していたのですが)

 

お姉さんも妹に負けじと

ティービーとの共作があるのですけれど

(結婚していたのだから当たり前といえば当たり前か)

自身の大きなヒットが出たのは

ティービーと別れてからというのが

また面白いところではあります。

 

その曲は・・・なんてやっていると

果てしなくエンドレスですので

もう切り上げましょう。

 

”アイ・ビリーブ” をカバーしているアーティストは

何人か居るのですが

ジョージ・マイケルで締めにしましょう。

もろに歌唱力が試されてしまうという難曲ですが

さすがにジョージ、ライブでもしっかり

歌いこなしていますね。

 

I Believe     GEORGE MICHAEL

www.youtube.com