近年はプライベートな話題が
先行しているような印象もある
90年代の2本を。
全米どころか史上最低の映画監督と言われた
エド・ウッド(1924~1978)の
ハチャメチャ&壮絶な生きざまを描いた
ティム・バートン作品。
デップはもうノリノリ。
エド・ウッドには女装趣味があったのですが
嬉々として演じています。
ビル・マーレイ、リサ・マリー、トー・ジョンソン
マーティン・ランドー・・・
出演者全員がハマりにハマっているのも見どころですね。
エド・ウッドの映画を知っているマニア系の人でも
そうでない人も、
どちらも楽しめて爆笑間違いなし。
これだけ笑える作品って、ちょっと無いんじゃないかな。
それでいて、ただ予算をかけた大味な作りではないし。
ちょっと残念なのは
共演者や製作陣のほうは
色々なアワードを受けてるんですが、
デップ自身は意外にスルーされてるんですよね。
充分、アカデミー賞受賞の資格ありだと思いますよ。
(ノミネートも無しというのは、どういうことだ)
”エド・ウッド”の3年後に
デップ自身が監督したのが(脚本も共同執筆)
”ザ・ブレイブ”
こちらはうって変わって
非常にシリアスな内容で、エンターテイメント性は皆無。
評価もまちまちのようですね。
デップの命(身体)を買い取る
不気味な男にマーロン・ブランド。
残された僅かな時間で
デップが家族に残したプレゼントとは?
怒りと哀しみと諦め
そういった感情を抑え込んでいく&瞳にたたえる
芝居はデップ、本当に上手いですね。
題材が一般的ではなく
拒否反応を示す人も多いかもしれませんが
映画人としてのデップの志の高さを感じますね。
必見の一本だと思います。
(一人で観ましょう。恋人や友達同士で、というのには不向きです)
デップの「映画人スピリット」は
2021年の今でも
メラメラと燃えているようですね。
MINAMATA
デップの演技を観ていて
一人の日本人俳優を思い出しました。
残念ながら、数年前に亡くなりましたが。
根津甚八とデップの共演、
観てみたかったですね。
二人の視線が交差するシーンを是非・・・