大当たりしますと
どうしてもその路線を続けたくなる~
映画でも続編が製作されるケースは多いですよね。
でも、全てとは言わないけれど
なかなか一作目には及ばない。
マンネリ気味程度ならまだしも
え~ なにこれ?
と思わず驚いてしまうケースもあったりして。
1977年製作の ”エクソシスト2” がその好例。
監督は違いますが、キャストは何人か
前作と同じ顔触れなんですね。
加えて、”カッコーの巣の上で” の演技が秀逸だった
ルイズ・フレッチャーがリンダの主治医役でキャスティング。
おっ、これならば
そこそこの水準に仕上がってるだろうとの期待は
見事に、ボロボロなまでに、
打ち砕かれます。
えっ?えっ?
イナゴ?
イナゴの大群?
印象的だったあの屋敷や階段も出てきますが
一作目にあった
尋常ではないムードや緊張感は
まったく画面から消えてしまっています。
で、また虫
虫がいっぱい・・・
キティ・ウィンやフォン・シドーが
上手く活かされてませんし
ルイズ・フレッチャーの扱いも中途半端。
神父役のリチャード・バートンも影が薄い。
あと、映画音楽の巨匠
エンニオ・モリコーネが起用されていますが
これが中身にそぐわない
旧来のオーケストレーション中心。
褒めどころを探すのが
厳しい、厳しい一本です。
そのなかでリンダ・ブレアは
なかなかの好演。
(前作から4年経っていますので、すっかり大人になっていますが)
ニューヨークの高層ビルの屋上シーン
この場面が際立ってスタイリッシュなんですね。
一作目は古い町並み(ジョージタウン)が舞台で
それが効果的だったわけですが、
それと対比させる意味でも
こういった「アーバン路線」を強調したら
面白かったんじゃないかなあ。
音楽のほうは
尖がったサウンドでいいと思うんですよ。
多分、後年の評価は随分
違ったものになったような気もします。
それでもしかし
一作目には敵いませんけれどもね・・・