2019年に亡くなった内田裕也。
音楽活動以外にもその特異なキャラクターで
強烈な印象を残しましたが
映画出演数も多く、
なかでも80年代には話題作が続きます。
私が好きなのは1983年の
”十階のモスキート”(崔洋一監督)
撮り方が丁寧ですし
芸達者な役者さんが脇を固めています。
なかでも中村れい子が好演。
この人は前年の ”水のないプール”(若松孝二監督)
でも存在感がありましたね。
男なら誰でも気になってしまうというか
独特のフェロモン感に溢れていました。
さて、”十階~” には
ビートたけしがチラリとゲスト出演しています。
話の本筋には関係なく
ただの顔見せなのですが、
後年の北野武監督作品、
例えば ”HANA-BI” の西刑事の造形は
”十階~” の内田裕也演じる警官と
重なる部分が多いような気がしますね。
どちらも寡黙でセリフは極端に少ない。
そして向かう方向は滅びの世界です。
映画のテイストとしては、
シリアスオンリー(”十階のモスキート”)
暴力や流血が続く中でも脱力系のユーモアが散見(”HANA-BI")
といった違いがありますが
兄弟のような間柄といっても
いいのではないでしょうか。
サングラスの有る無しが違うポイントかな・・・
十階のモスキート 予告編
HANA-BI 予告編