バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

バランスほどほど、中庸の仕上がり具合が聴きやすいロック & ジャズのお薦め盤

一枚のアルバムで

最初の一曲目から最後まで通して聴ける~

そういう作品って割と少ないんですよね。

 

ヒット曲は入っているんだけれども、それ以外が埋め草的だったり

どうしてもスキップしたくなるナンバーが入っていたりとか。

 

で、今日はそういうことのない

全体の仕上がりが安定している4枚のアルバムを。

 

f:id:bkkmind:20211113093729j:plain

”MANNEQUIN”  Marc Jordan

 

ジャンルでいうとAORの範疇なんですが、

プロデューサーがかのスティーリー・ダンを手掛けた

ゲイリー・カッヅなんですね。

(エンジニアにはロジャー・ニコルス、アル・シュミットという鉄壁布陣)

 

だから抑制が利いてるんです。

ベターッと甘くなり過ぎないビターなサウンド

バックミュージシャンは当時(1978年)のスタジオミュージシャン

揃い踏みといったラインアップですが

これ見よがしの過剰プレイが無くて

安心して聴けます。

佳曲揃いというのも好ポイントですね。

 

Only Fools

www.youtube.com

 

f:id:bkkmind:20211113095053j:plain

"STONED SOUL PICNIC"     The 5th Dimension

 

続いてはフィフス・ディメンションの愛聴盤を。

 

TOP40ヒットが3曲入っています。

そうなると、通常はそれ以外の曲との落差が出てしまうんですけれど

シングルにならなかった作品の出来がいいんですね、このアルバムは。

(フィフスの他のアルバムはその意味でややバラつきがあったりします)

キャリア後期になるとメンバー間の比重も崩れてきてしまうので

その意味でもボーカルグループとして、一番まとまりのある

好盤だと思いますね。

 

Stoned Soul Picnic

www.youtube.com

 

f:id:bkkmind:20211113100422j:plain

 

JAZZから2枚、いきましょう。

 

いわゆる”ジャズ・ジャイアント”の人ではないのですが

実は隠れファンも多いハンク・モブレー

喫煙や”その他の薬の影響”で、50代の若さで亡くなりました。

やはりキャリア前半のレコーディングのほうが活き活きした

演奏を聴かせてくれます。

 

"High And Flighty" from the album PECKIN' TIME

www.youtube.com

 

1958年発表の ”PECKIN' TIME” では

相性の良いリー・モーガンを迎えて

実に伸び伸びとしたプレイが続きます。

(マイルスと演っている時のおどおどした感じとは全然違いますね)

 

ウィントン・ケリーも好演で

素晴らしいピアノ・ソロが楽しめるのも嬉しいポイント。

これぞブルーノート!といった安心安定の1枚であります。

 

締めは渋く、ジャズボーカルを。

 

I'll Be Around

www.youtube.com

 

Jimmy Scott (ジミー・スコット)の

1992年作、”ALL THE WAY”

録音当時は既に60代後半だったのですが

張りのある歌声が素晴らしいですね。

 

プロデュースはトミー・リピューマ

ベースにロン・カーター

ドラムスにグラディ・テイト

そしてピアノのケニー・バロンが絶妙な演奏で

歌声に寄り添います。

(歌伴ピアノとしても、一二を争う良さではないかと)

弦アレンジ(ジョニー・マンデル他)も完璧。

 

夜遅くに聴きましょうね・・・

 

f:id:bkkmind:20211113103132j:plain