私は60年代のビートルズ体験はありません。
(まだ子供でしたので)
発売と同時に作品に耳を通すようになったのは
70年代中頃以降、小学校高学年~中学生になってからということに。
ビートルズ関連でいえば
ジョンなら ”心の壁、愛の橋”
ポールであれば ”ヴィーナス&マース”
くらいでしょうかね。
で、遡って
ポールの初期作品を聴いていったわけですが・・・
ウーン、はっきり言って
なんじゃこれ?
でしたよ。
完成度が低いように感じたんですね。
なんかもうデモテープを集めただけなんじゃないかと。
途中で放り出したような。
ファーストソロから ”レッド・ローズ・スピードウェイ” までは
そんな印象。
”メイビー・アイム・アメイズド” ”バックシート・オブ・マイ・カー”
とかキャッチーなナンバーもあったんですけど
正直、アルバム通して聴くのはしんどかったですね。
Back Seat Of My Car
だからその後もずっと
あんまり自分のなかではポール、評価高くなかったんですね。
ポールの音楽って
”すっぴん”なんですよ。
なかには化粧している時もあるんだけど
(”バンド・オン・ザ・ラン” ”ヴィーナス&マース” ”タッグ・オブ・ウォー”)
それらはむしろ少数で、大体は洗顔しただけの場合が多い。
普通は外出する際、女性は程度の差こそあれ
何らかのお化粧はするでしょう?
うっすらとでも。
それが無いから、ちょっとびっくりするんですよね。
そのままで外に出るの?
って。
でも、その女性のことが心の底から好きであるのならば
気にならないでしょうね。
むしろ何も付けないほうが美しく感じることでしょう。
ポールのソロ時代の音楽が好きかどうかの分かれ目は
案外、こんなところにあるんじゃないかなと。
例え方が無茶苦茶変なんですけど。
(あと、自分で楽器を弾く~プレイヤー志向の人も楽しく聴けるかも)
ビートルズ時代からファンだった人も
70年代前半の数作には決して
満足しなかったと思うんですよね。
(その頃、ジョンやジョージが非常に快調だったということもありますが)
でも近作の ”ニュー” とか” エジプト・ステーション” も
おんなじなんですよね、70年のソロ第1作の作風と。
「僕の音楽はすっぴんなんだよ。だから君もすっぴんの気持ちで楽しんで欲しい」
と、ポールはずっと言い続けてるのかなと。
60年以上のキャリアを通じて今も。
Find My Way