バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

モデルになって帰ってきた ”十三人の刺客”

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三池崇史監督の2010年作品 ”十三人の刺客

役所広司山田孝之伊勢谷友介沢村一樹伊原剛志内野聖陽高岡蒼甫

稲垣吾郎松方弘樹平幹二郎松本幸四郎市村正親岸部一徳・・・

その他にも名の知られた俳優さん多数出演の

まさにオールスターキャストの大作。

上映時間も2時間20分を超える、一大時代劇巨編です。

 

十三人の刺客(2010) 予告編

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エンターテイメント性を強く意識した

実に見応えのある仕上がりです。

(かなりハード~強烈な場面がありますが)

 

この作品は1963年の ”十三人の刺客”(工藤栄一監督)の

リメイクなのですが(他にも映画化、テレビドラマ化されたものあり)

オリジナル版のほうも高い評価を受けています。

 

十三人の刺客(1963年)  

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ストーリーに大きな違いは無いのですが

隔世の感を禁じ得ないのが、役者さんのスタイル~姿かたちです。

 

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もうガタイが別物なんですね。

高身長、小顔なわけです。リメイク版は。

カッコいいんです。

でもね、江戸時代にそんなお侍さん

ほぼほぼ居なかったと思うんですよね。

 

なので正直、違和感があるんですよ。

顔もね、整い過ぎてるような・・・

 

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重鎮、仲代達矢は近年の時代劇について

こんな警鐘を鳴らしています。

 

”刀はこれだけの重さがあるんだ。そうすると何寸か腰が下がって、歩き方が変わってくる”

”やっぱり時代劇には一つのルールってものがあって、侍の歩き方はこうだとか、刀の抜き方はどうだとか、カツラにしても役によってどうカツラをつけるのかとか。そういうことがみんなどんどんわからなくなってきている”

”これからの時代劇ってどうなっていくのか。若い人たちの手で時代劇って続くと思うんです。ただ凝った作り方がはたしてできていけるのかどうか、それはとても難しいことのような気がしています”

仲代達矢が語る日本映画黄金時代/春日太一著より)

 

上意討ち・拝領妻始末(1967) 三船敏郎仲代達矢

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「まあ、そんな堅苦しいこと、どうでもいいじゃん。観て楽しければいいんだから」

という考えもあるとは思うんですよ。

映画は基本、それがベースにあるのは確かなので。

細かい見た目とか時代考証は気にせず、ファンタジー作品として観るという。

それがいつの時代なのか、どこの国なのか

そんなことは気にしない。関係ない。

 

でも、そうするとなんでもあり、ですよね。

あとはもうCG勝負一発みたいな。

 

おっとっと、またまた爺様の繰り言ワールドに突入だ。

誠に失礼仕り候にてかたじけなく・・・

 

雄呂血(1925) チャンバラシーン

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