エドガー・アラン・ポーといえば
言わずと知れたアメリカの大作家。
そのままペンネームとして使っているのは
よく知られていますね。
短い生涯(没年40歳)でかなりの数の著作を残していますが
映像化された作品が多いのが特徴。
なかでも ”落とし穴と振り子” は典型的な一例です。
ロジャー・コーマンの手になる
”恐怖の振り子”(1961年)は
ヴィンセント・プライスが主演。
怪しい(実際にヤバい性格なのですが)城主に扮していて
インパクト抜群です。
それ以上に強烈な印象なのが
この手の映画には欠かせないバーバラ・スティール。
顔における眼~瞳の面積配分が半端ないです。
しかし見せ場である巨大振り子のシーンはラストにちょいと
登場するだけ。
その意味ではやや肩透かしかもですね。
見逃せないのがチェコのヤン・シュバンクマイエルの
”陥し穴と振り子”(1983年)
僅か15分に満たない短編作品ですけれど、
まさに悪夢そのもののイメージが
斬新な手法で映像化されています。
後の数々のモダンホラー映画に与えた影響、
極めて大だと思いますよ。
(ちなみに同監督の ”アリス”(1988年)、こちらは長編ですが同じくぶっ飛んでいます)
The Pit The Pendulum and Hope
そうそう、楳図かずおの作品にもありましたね。
(恐怖の館/月刊平凡1967年9月号)
生前には強度のアルコール依存、様々な病気に苦しめられたポーですが
まさか後年に、これほど世界中で親しまれる存在になるとは
夢にも思わなかったでしょうね・・・