まあ、だいたい映画は一時間半~二時間くらいありますね。
ものによってはそれより長い作品も珍しくない。
それじゃあちょっと長すぎる・・・と敬遠する向きも居られるのでは?
今日の2本は短いですよ。
まず2021年製作の "CASE BY CASE"
登場人物は一人だけです。
ショートホラーとなっていますが
恐怖映画ではありませんね。
(ちょいとそういうシーンもありますが)
女性が風景をスケッチしていると
トランクが空から落ちてきます。
そのトランクを家に持ち帰って、中味を確かめようとするのですが・・・
”2001年宇宙の旅” と ”惑星ソラリス” のエッセンスを
13分間に凝縮したようなスタイリッシュな映像が印象的。
細部にもかなり凝った仕掛けがあります。
この手の作品は相当数作られていると思いますが、十数本
手当たり次第に観てみたなかでは
際立って秀逸でした。
監督は Patryk Terelak, Rockwell White
とクレジットされていますが
長編も是非、観てみたい気がしますね。
CASE BY CASE(USA)
短編映画は製作コストも安いですから
著名な監督もキャリア初期に撮っていたりします。
”ふくろうの沼”(1962年)は
青春映画の最高峰、
”冒険者たち” で知られるロベール・アンリコの手によるもの。
これはもう、ショートムービーのお手本のような傑作。
南北戦争の時代が舞台になっているのですが
時代背景とかに関係なく、冒頭から画面に眼が釘付けになります。
上手い!
としか言いようが無い・・・
最期はどんでん返しなのですが
しかし気づく人は最初に予想がついてしまうかも。
しかし、そうであっても
森の中の一本道や
広大な屋敷の門が開くシーンが何を意味するかが
分かって、退屈するようなことはないでしょう。
両方観ても、40分かかりませんから
長いのは嫌い!という方でも
お試しくださいな。
(”ふくろうの河” は様々なリメイク版があるようですが、あくまでアンリコのオリジナルバージョンをチョイスしましょう)
An Occurrence at Owl Creek Bridge (edit version)