あまりにも有名な”猿の惑星”~PLANET OF THE APES~
1968年の第一作がなんといっても圧倒的に素晴らしく、
まさに映画の殿堂入りであります。
(監督/フランクリン・シャフナー)
続く ”続・猿の惑星” は
前作のヒットを受けて、無理やりのストーリー構成になっているのですが
終盤部分に登場するミュータント人類がインパクト大。
この場面で流れるプログレッシブ・ロック的な音楽ともども
印象に残りますね。
三作目の ”新・猿の惑星” はシリーズ中異色のコメディ仕立て。
猿が現在の地球にやってくるという
一作目とは逆バージョンのストーリー。
ラストシーンはフレンチ・コネクションやダーティーハリーのような
銃撃戦でジ・エンド。
第四弾 ”猿の惑星・征服” は一転して
シリアス&硬質なタッチ。
今の感覚からすると、この作品が一番古臭さを感じないかもですね。
人間が猿を使役動物として扱っていた時代(映画が製作された70年代からみた近未来)が舞台です。
ラストの ”最期の猿の惑星” が残念ながら大コケ・・・
前作と同じ監督(J・リン・トンプソン)なのですが
まったくやる気なしの腰砕け仕上がり。
人間と猿の最終戦争の行方という
シリーズ全体のテーマにケリをつけることが
求められた(&期待された)わけなのに、
せっかく五作も作ったんだから
もうちょい引き締まったラストにしてくださいよ~
ということで、特に熱心な映画好きの方でなければ
一作目だけ観れば充分かと。
この五部作から随分経って、2000年代以降に
リメイク&リブート版も多数製作されていますが
それらはまあ「別物」です。
猿の身体能力が極端に上がってしまっていますから。
(しかし原作の小説の世界観に近いのはこちらのほうなのですが)
また関連のテレビドラマなども多数作られましたね。
日本では ”猿の軍団” という30分モノがありましたよ。
(小松左京、豊田有恒、田中光二など錚々たる顔ぶれが関わった)
手許にあるデラックスDVDには
様々な特典映像が。
(ドキュメントフィルムのほうが本編よりも長い)
いずれにしても、
「あらゆる続編はオリジナルに勝てない」
という方程式の見事なサンプルであります。
ねえ、そうですよね?
ヘストンさん&ハリソンさん