バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

名作というよりはお気楽ドタバタコメディー、”ミラノの奇蹟”(1951年)

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ヴィットリオ・デ・シーカ監督が

名作 ”自転車泥棒” の次に撮った作品です。

カンヌでパルムドールを受賞していることもあって

こちらも涙涙の抒情的タッチかというと

そうではなく・・・

 

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キャベツ畑に捨て子が。

 

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優しいお祖母ちゃん(エンマ・グラマティカ)に

育てられて、気立ての良い子供に成長。

しかしお祖母ちゃんが亡くなり、孤児院へ預けられます。

 

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成人した彼(フランチェスコ・ゴリザーノ)は

孤児院を後にするのですが、行く当てがありません。

ひょんなことからミラノ郊外のバラック集落に

住み着くことになります。

 

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明るい性格のフランチェスコに助けられて

住民たちにも笑顔が戻ります。

 

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ある日、集落近くで石油が噴出。

土地の所有者は住人たちに立ち退きを迫ります。

 

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フランチェスコと仲間は

住み続けたい旨を伝えるのですが

その願いは一蹴されて

強制退去の事態に。

 

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絶体絶命のピンチ・・・

しかしなんと、天国から

エンマお祖母ちゃんが救いの手を差し伸べてくれるのです。

 

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ありがとうお祖母ちゃん!

僕らはもうこんな世の中に住んでいたくはないんだ。

お祖母ちゃんのところに行っていいよね。

 

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空飛ぶ箒に乗って、天国へ。

仲間たちも続きます。

 

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こんな世の中にもう用は無いもんね~

でジ・エンド。

 

社会風刺なども盛り込まれているのですが、

畏まって観る類の映画ではないですね。

 

黒澤作品(”どですかでん” ”生きる”)に

チャップリンでお馴染みのキーストン・コップスや

ハリウッドミュージカルの要素を加えたようなテイスト。

ちょっとまとまりが無いところもあるので

自転車泥棒” が好きな人はガッカリするかも・・・

 

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映像的には、前半に登場する

日光が差す場所に素早く移動~そこで足踏みしながらおしくらまんじゅう

をして、暖を取るシーンが秀逸です。

(ラストの天国へ翔け上がる場面と繋がっている)

 

主演のフランチェスコは役柄的には

(若い時の)フランキー堺が演じるようなキャラクターですが、

顔の造作は

(若い時の)三國連太郎に良く似ているかなと。

 

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ねっ?

 

Miracle In Milan   Trailer

www.youtube.com