フィンランドの名匠
アキ・カウリスマキの1990年作品。
ロンドンに暮らすフランス人の中年男性
絶えず孤独感、疎外感に襲われていて
自殺を試みますが
どうしても失敗してしまいます。
そこで伝手を頼って殺し屋のオフィスに。
私を殺してくれ、と依頼します。
”自分でやれば安上がりだよ。報酬は高いんだぜ”
と殺し屋に言われ、
”やってみたよ”
という会話がユーモラスであります。
さあ、あとは殺されるのを待つだけだ。
部屋を留守にする際はわざわざ
”〇〇に居ます。すぐ戻ります”
などと貼り紙をするのがまた可笑しい。
男は、一人の女(マージ・クラーク)と出会うのですが
口数が少ないミステリアスな雰囲気の彼女に
好意を抱きます。
さあ、こうなると
人生が急に輝き始めます。
死ぬのはまだ勿体ない!
しかし殺し屋にキャンセルはきかない
どうしよう・・・
彼女と国外脱出のプランを練ります。
一方の殺し屋にも問題が。
体調不良で病院へ。
言い澱む医者に詰め寄ります。
”正直に言いましょう。もって1、2か月・・・”
と宣告を受けることに。
殺し屋は時々部屋に訪ねにくる娘に
さりげなく、サヨナラを告げた後
(良いシーン!)
男を殺す「最期の仕事」へ赴きます。
死のうとして生きたくなった男
殺すことが仕事で、死を宣告された男
二人が対峙します。
さてどのようなエンディングが待っているでしょうか・・・
変に盛り上げない、大袈裟な仕掛けをしない
カウリスマキの愛すべき佳品です。
英国文化(英語)にいつまで経っても馴染めない
能面顔&能面会話のジャン=ピエールが
絶品演技であります。
I Hired a Contract Killer Trailer