1922年に製作されたドイツ映画の
それこそ無数に作られてきているドラキュラものの中でも
高評価が定着しているクラシックホラーの定番です。
(監督/F・W・ムルナウ)
ドラキュラ伯爵役にマックス・シュレック
血を吸われてしまう(命を失う代わりに皆を救う)女性に
グレタ・シュレーダー
その他の役者陣もハマり役&屋外ロケシーンの撮影も素晴らしく
まさに名作の名に恥じない仕上がりです。
さて、このマスターピースのリメイクに果敢に挑んだのが
同じくドイツ人監督のヴェルナー・ヘルツォーク。
変にパロディ調にすることなく、真っ向勝負で挑んでいるのは
潔いのですが・・・
ドラキュラに扮するのはクラウス・キンスキー
しかし怖い、というより
むしろひょうきんな感じになっています。
ドラキュラに襲われるのがイザベル・アジャー二
こちらのほうがドラキュラよりも遥かに存在感があって
強力に見えてしまう逆転現象が起きています。
1929年版と異なるのは
馬・豚・羊
そして鼠(22年版にも若干出てくるのですが)
の大群が、これでもかと映し出されているところ。
疫病(ペスト)流行の象徴として、使われているのでしょうが
はっきり言ってやり過ぎです。
別に動物パニック映画ではないのですから。
また、ラストにオチというか捻りを若干
加えてあります。
出演者の顔ぶれも興味深いですし
(他にブルーノ・ガンツも登場)
決して手を抜いた作りではないのですが、
やはり、ムルナウバージョンを超えていくのは
難しかったようですね・・・
Nosferatu (1922) Trailer
Nosferatu (1979) Trailer