ボビー・ウーマック(1944~2014)
ソウルミュージックのファンなら誰でも知っている
そうでない人からは知名度がグーッと低くなってしまう
典型的なミュージシャン。
この人はティーンエージャーの頃から
音楽活動を始めていて
1970年代にはほぼ毎年1枚のペースで
アルバムを発表していました。
Woman's Gotta Have It
72年のナンバーですが、最高にカッコいい!
この人は濃厚なR&Bテイストに加えて
ロック的なフィーリングも持ち合わせていたんですね。
なので、業界内や仲間内からは注目されていて
かのローリング・ストーンズとも交流がありました。
作詞、作曲、アレンジ、プロデュースも全て独力でオーケー
歌もギターも上手いという
文句なしの「選ばれたアーティスト」なんですけれども・・・
Looking For A Love Again
その長いキャリアを通して
R&Bチャートでは安定した成績を残しているんですが
総合チャート(ロックやポップスなどと並列して集計される)
では、大ヒットと呼べるような曲が
ほぼほぼ無いんですね。
(LP~アルバムも同じく)
時代の先を行く革新性もあったし
良い曲も実に多いんですよ。
考えられる理由としては、
声とルックスがですね、ちょっと濃いのかなと。
ソウルファンにはそこがいいんですけど
ラーメンで言えば、背油が多めなんでしょうね。
あと、自作だけで充分魅力的なのに
ベタなカバーを結構するんですねよ。
(ビートルズ、ニール・ダイアモンド、ジェイムズ・テイラーetc)
なので、ついついとばしたくなるんですね、アルバム聴いていると。
そしてジャケットデザインのセンスが・・・
およそ購買意欲が湧かないようなものが大半なんです。
マイケル・ジャクソンやプリンスあたりは
そういう部分の ”目配り” が抜け目ないんです。
多くのリスナーから好かれる要素をそれぞれ
ちゃんと持ってるんですよね。
ボビーは90年代以降は極端に活動のペースが落ちてしまい、
正直、過去の人的な存在になってしまいました。
でも各アルバムからベストの曲を丁寧にセレクトして
CDボックスにしたら、
間違いなく星五つのマスターピースですよ。
是非に実現を!
Daylight