バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

もしもカレン・カーペンターが普通のおばさんになっていたら

f:id:bkkmind:20190504131402j:plain

 

カーペンターズ

ある程度の年齢の方なら洋楽ファンでなくとも

ほぼ誰でも知ってるグループですね。

 

アメリカでも勿論、大ヒット曲沢山ですが

日本では取り分け人気が

(普段ロックやポップスをを聴かない層に対して特に)

あったように記憶しています。

 

メロディーの綺麗な曲が多いですし

なんといってもカレンのあの歌声、他の誰にも出せない

味わいがありました。

 

youtu.be

 

このクリップはキャリア後半の時で

カレン、かなり痩せてしまってますね・・・

リチャードのアレンジがいかに

妹の持つ声質にマッチしていたかがよく分かる映像です。

 

カレンが他のプロデューサーと組んだ時、

リチャードがカレン以外のシンガーと組んだ時とを

比較すると、この二人のコンビネーションが最強だったことを実に納得。

 

ただふと思うのは、もうちょい違ういき方もあったのかなと。

というのは本来のカレンの声って

もっと図太く、ある種”どすこいおばちゃん”タイプなんですよね。

勿論、天才的に上手な人なので

どうにでも歌えるんですが、

やや綺麗でクリーンな方向に傾いていったような気がするんです。

 

www.youtube.com

 

こちらは1970年の映像ですが、本当はカレン

こうやってドラムを叩いて、そこから動きたくなかったんじゃないかな。

で歳を重ねたら、カントリーやブルーグラスを気取らずに

ガハハッ~て野太い声で歌いたかったような気がするんです。

健康的にふっくらとした~ちょっと太った身体でね・・・

 

youtu.be

 

May your soul rest in peace.

Your voice always moved our hearts........

KAREN CARPENTER(1950-1983)

ター坊はいつも通り

f:id:bkkmind:20190504093013j:plain

 

大貫妙子

 

矢野顕子吉田美奈子のような鋭角的~研ぎ澄まされた音楽とは

別の、この人だけの魅力がありますよね。

 

www.youtube.com

 

 特にシュガーベイブ時代やソロの最初の2、3枚は素敵ですね~

 

日本のトップドラマー、村上秀一の著作に

こんな文章がありました。

 

f:id:bkkmind:20190504093620j:plain

 

”例えば大貫妙子なんかは一行の三分の一ぐらいずつ歌をチェックしていく”

”そういう突っ張った感じを持ってたやつらって、当時だと達郎とター坊、

美奈子くらいしかいなかった。

 

youtu.be

 

www.youtube.com

 

この曲はごく初期

1973年に録音されたデモバージョンですけれど、声が美しい!

あまりにも透き通っていて、ラムネの中で泳いでいるような感覚ですね。

 

ある種のはかなさを感じる浮遊感は

この時期だけに得られる

音楽の宝物です。

 

youtu.be

www.youtube.com

 

 他アーティストの作品への参加も多いですが

これらの楽曲は、彼女が魅力をひきたてているというより

大貫妙子の存在無くしてはあり得ないというくらいの貢献度ですね。

生きることとは何ぞや~アシュラに描かれた世界

確か小学6年の頃でしたか、

「生存者」という本を読んでいて。

 

1972年のアンデス山脈での飛行機遭難事故についての

ドキュメンタリー、つまり実話です。

そこで描かれているのは先に死んでいった仲間の肉を食べる

~生きるために

という非常にシリアスな内容でした。

後に何度も映像化されています。

 

f:id:bkkmind:20190504085405j:plain

 

人肉食、ということでいえばジョージ秋山の「アシュラ」(1970~71年)

も衝撃的な内容。

大飢饉に襲われた平安時代が舞台ですが、こちらでは仲間でなく、

実の親が子供の肉を、子が親の肉をという

更に極限の世界が展開していきます。

 

しかも事故や病気で亡くなった人の、

ではなく、肉を得るために

能動的に~つまり家族間で殺人を犯すのです。

 

これが少年誌!(週刊少年マガジン)に当時連載されていたというのが凄いですね。

普通に子供たちが読むものですよ、どこでも売っているし。

今なら絶対にあり得ないでしょうね、即発売差し止めになりそうです・・・

 

私はリアルタイムでは知らずに

比較的最近、単行本(文庫本)で読みました。

 

前述の「生存者」もそうなんですが、ただ単に悪趣味というか

グロの世界ではないんですよね。

(アシュラの絵は確かに強烈ですが~特に冒頭部分)

 

作者は読者に問いかけているのですね、これは現実にあったことなのだ、

あなたはどうそれに向かい合うのかと。

信じる宗教をもって、それとも理性によって?

 

それはひいては”組織的な”人間と人間の殺し合い

今も止むことのない戦争について

考えるということにも繋がるのでしょうね・・・

脱出!脱獄!~どこまでも逃げきってみせる

f:id:bkkmind:20190504075037j:plain

 

いわゆる”ESCAPEもの”は

書籍のノン&フィクションを問わず

一大ジャンルですよね。

 

テレビでのドラマや映画になるものも多い。

脱獄王の異名をとった白鳥由栄や

時効寸前まで日本各地で潜伏を続けた福田和子

などについては何回も映像化されてますね。

 

f:id:bkkmind:20190504080413j:plain

 

洋画だと、これまた大作&名作揃い。

 

有名なのは

スティーブ・マックイーンダスティン・ホフマン共演の

パピヨン」(1973年)

共演、といっても主役は圧倒的にマックイーンですけれど。

 

いかにもアカデミー賞を数部門で楽々獲得しそうでしたけど

音楽賞だけの受賞でした。

ちょっと意外ですね。

2大スター以外の脇の登場人物も皆

一癖も二癖もあって、その辺りも魅力です。

 

youtu.be

 

近作ですと2012年の「アルゴ」

こちらも実話を基にしていて、エンターテイメント性を盛り込んだ

上手い作りですね。

パピヨンとは違って、アカデミー作品・脚色・編集の主要部門を

目出度くゲット。

 

youtu.be

 

ただ観ていて思ったんですが、これかなり視線というか立ち位置が

一方的かなあと。片方がもう絶対的悪、超とんでもない存在としてしか

描かれてないんですよね。

 

その片方の人たちからしたら、「ちょっと待て」みたいな気持ちになるような。

 

まあ、娯楽作品として割り切ればいいんですが、

ベースのストーリーが実在している時には

気になっちゃったりしますね・・・

バンコクの超多国籍居酒屋でプンスカ ブースカ

f:id:bkkmind:20190503224237j:plain

少し前に一人、静かに飲んでいたんですね。

以前も書いたことのある”超多国籍一杯居酒屋”で。

 

そうしたら多分、アメリカ人とイギリス人だと思うんですが

男性客2人、意気投合して音楽の話をしだしたんです。

まあ、別にそれはそれでどうでも良いのですが。

 

そこへいつもの流しのお兄ちゃんがギターを抱えて登場。

するとこの白人2人組は

「ちょっとお前のギターを貸してくれ」と奪うように。

 

で、何か弾きだすんならいいですよ、1、2曲。

そうでなくて延々とチューニングらしきことをしてるだけ。

お兄さんはしょうがないので、ただひたすら横で立っているのみ。

 

二人で相変わらずペチャクチャ話してるだけなんです。

 

おい!そのギターは兄ちゃんの商売道具なんだぞ。

どうしても歌いたいなら、弾きたいなら

さっさとやって早く返せよ。

 

結局かなりの時間が経ってから、ギターをやっと戻しました。

でチップだと言って 20バーツ札!(最小紙幣)を渡しただけ。

そりゃーないだろう、それは。

 

大体、やや昔のロックの話をして盛り上がってるんですが

あんたら、違うよ、間違ってるよさっきから。

N・ヤング、B・ディラン・・・

その曲はそのアルバムには入ってないよ。

あの曲のプロデューサーはあの人なんだよ。

 

ドリンクも1杯(100バーツ)だけでいつまでも

粘ってるんじゃないよ、まったく・・・

 

プンスカ、ブースカの気分で夜はまたまた更けていきました。

 

www.youtube.com

ジャケットがとても素敵で賞 洋楽編

今日は洋楽アルバムからのチョイスということで。

 

f:id:bkkmind:20190503213641j:plain

 

マーク・ジョーダン「MANNEQUIN」(1978年)

多くのアーティストがこの人の作品取り上げてますね。

ソロ活動も地味ですが、着実に続けてます。このファーストは

S・ダンをプロデュースしたゲイリー・カッツが手掛けていますね。

AORの範疇ですけど、渋めの仕上がりがさすがです。

www.youtube.com

 

f:id:bkkmind:20190503214750j:plain

 

ジョアン・ドナート「QUEM E QUEM 」(1973年)

ブラジルの著名コンポーザー&アレンジャーです。

これは名盤、絶対的名盤です。

じっくり耳を傾けてもよし、BGM的に聴いてもまたよし。

多分、どこかの星からやってきた

宇宙人が聴いても好きになると思いますよ。

youtu.be

 

f:id:bkkmind:20190503215608j:plain

 

ペギー・リプトン「PEGGY LIPTON」(1968年)

本業は女優ですね。あのクインシー・ジョーンズと結婚していた時期もありました。

生涯ただ1枚のこのアルバムは選曲のセンスが良くて

キャロル・キングローラ・ニーロのナンバーをカバーしています。

自作の曲も素晴らしく、音楽業も続けて欲しかったような気もしますね。

youtu.be

 

f:id:bkkmind:20190503220625j:plain

 

ボズ・スキャッグス「SILK DEGREES」(1976年)

超ヒット作でした。それまでボズはむしろ、

近所のおっさん的な風貌でしたが

この作品を機に、都会派ダンディー路線へまっしぐらでしたね~。

youtu.be

 

ジャケ写の撮影はモシャ・ブラカですが

これ、芸が細かいですよ。

右側に女性が居る(はずです)が

よく見ると足もと~足首写ってますけど、あれっ

途中から消えてますよね。

そもそも位置的にも変だし。

 

f:id:bkkmind:20190503221607j:plain

 

こちらが裏側。

ボズが今度、居なくなってますね。

で、かすかに海上にヨットが見えます。

表カバーでは隠れていた位置に。

 

中身もそうですが、「ジャケ名盤」でもありますね・・・

ジャケットがとても素敵で賞 邦楽編

音楽アルバムを買う際にジャケットの出来不出来は

かなり大きいポイント。

センスの良いジャケだと中身も良い、とも言われたりします。

もっともCD時代になってからは

その楽しみも大きく減ってしまい、今ではCDも絶滅の危機ですが・・・

 

今日は邦楽のアルバムジャケット コレクションということで。

 

f:id:bkkmind:20190503190427j:plain

 

ピチカート・ファイブ「東京の合唱」(2000年)

ピチカートはアルバムのパッケージにも非常にこだわってましたね。

小西氏の美意識が感じられます。

アルバムやシングルで同じ曲でもバージョン違いが多く

マニアの人は全部揃えないとね。

www.youtube.com

 

 

f:id:bkkmind:20190503191140j:plain

 

マイクロスター「夕暮れガール」(2011年)

これはアナログシングル盤ですが、アマゾンで5500円!とかの

値がついてますね。まあそんなことはともかく、よい写真&よい曲です。

youtu.be

 

f:id:bkkmind:20190503191800j:plain

 

土岐麻子「BEST 2004-2011」(2011年)

2枚組ベストですが、かなり顔がデフォルメされて描かれてますね~

ご本人、頓着されない方なんでしょうか。

メイクやファッションによって非常にイメージが変わる人で

つまり、もとが美しいということなんでしょうね。

あと、モデルさんのようなスタイルです。

youtu.be

 

f:id:bkkmind:20190503193110j:plain

 

ピチカート・ワン「わたくしの二十世紀」(2015年)

5じゃなくてこちらは1です。いやあ、これは傑作

近年稀にみる素晴らしさ、たまりません。

様々なアーティストが参加していますが、

ミズノマリPARIS MATCH)の声って

”聖母”という感じですね。最高です。

 

youtu.be