バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

映画

”黒い雨” ”海と毒薬” 原作と映画が高評価の二作品

井伏鱒二の「黒い雨」 遠藤周作の「海と毒薬」 戦後の日本文学を代表する作品としてあまりにも有名ですね。 この2冊には *太平洋戦争(で起きた事項)がテーマとなっている *回想形式を取っている という共通項がありますが、 映画化された際にも同様のポ…

イケメンで背が高くて上品&おまけに芸達者~MRオールマイティ ダニー・ケイ

随分前に亡くなっていますが ダニー・ケイという役者さんがいます。 国連の親善大使だったり、来日もかなりしていたようですので 年配の日本人には親しみのある名前かもしれませんね。 この人はルックスが良いのです。 まずスラリと背が高くてぜい肉など一切…

50センチのウェストで繰り出すダンスはアスリート級~アステアも認めたヴェラ=エレン

アメリカはオハイオ州出身の女優さん&ダンサー。 10代の時に既にブロードウェイの舞台に立ち 後に映画界に進出、 多くのスターと共演を果たします。 小柄で細身の人ですが よく見るとウェストが細すぎません? ジーン・ケリー他と共演した”踊る大紐育”(…

”女と男のいる舗道” には、市川崑もトリュフォーもジュディ・ガーランドもいた・・・

ジャン=リュック・ゴダールのあまりの傑作 ”女と男のいる舗道” (邦題もなんと素晴らしい!) アンナ・カリーナやゴダールのあれこれについては それこそ天文学的に語られてきていると思いますので ちょっと視点を変えて、登場人物の背後に映っているものに…

昔の映画は ”古い” のか? 1952年製作の ”現代人”

友人と映画の話をしていると ”ねえ、あなたいくつ? あなたの言ってる映画って50年前とか下手すると100年前だったりするじゃない。一世紀よ、一世紀前ってもう歴史上というか昔すぎてイメージ湧かないわ” なんてよく呆れられるんですね。 なので、 *私…

WHO DO WE THINK WE ARE ?

稲葉義男(俳優) 枝野幸男(政治家) 角田晃弘(タレント) ジャスティン・セロー(俳優) 桜田淳子(元歌手) インラック・チナワット(前タイ首相) 沼田曜一(俳優) クエンティン・タランティーノ(映画監督) ポール・マッカートニー(ミュージシャン…

あまりにも艶やかでそして哀しい、デヴィッド・リンチの最高傑作 ”マルホランド・ドライブ”

これはもう、完全にノックアウト。 素晴らしすぎて。 ひたすらリンチが描き出した 145分間に酔いしれるだけですね。 ”ロスト・ハイウェイ” ”ブルー・ベルベット” ”インランド・エンパイア” などと比べても、際立って完成度が高いと思うんですよ。 オープ…

超カルト&大失敗のリメイク映画 "失われた地平線"(1973)

”失われた地平線”~LOST HORIZON は1933年に発表された人気小説。 名匠フランク・キャプラが4年後に映画化し 高評価を受けます。 www.youtube.com 時は流れて1973年、巨額の予算が組まれて リメイク版が作られます。 アジアの山中奥深くに迷い込ん…

私の考える ”妄想東京オリンピック 2021”

東京オリンピックについて巷で色々と。 もう待ったなしですからね、 今回は延期というチョイスは出来ないので GOかSTOPの2択。 率直にいえば ”オリンピック” は無理ではないかなと。 開催国(日本)および世界各国が 喜んで迎える&安心して行ける 状況にあ…

セリフのオーケストラ~名優、仲代達矢の凄さは「声」にある

仲代達矢というと 一連の黒澤作品、 なかでも後期の ”乱” ”影武者” あたりが 世界的にも、もっともよく知られた 代表作でしょうか。 私は日本の名優を一人挙げるとするならば この人だと思うのですが それは視覚的な立ち振る舞いに加えて 「声」の魅力が圧倒…

これは "出る" でしょう・・・バンコク某所、かつての映画スタジオ跡

バンコク市内、とあるBTS駅から徒歩10数分 これはね、ちょっと 中には入らないほうがいいですね。 こういう廃ビルって 大体室内が荒らされちゃうものなんですけど ここはねえ、さすがに 怖いものなしの若い子でも 立ち入れなさそう。 昔、映画会社~スタジ…

海と灯台が舞台のB級ホラー洋画を2本

ホラー映画って 世界中かなりの国で 製作本数が非常に多いんですよね。 ということはそれだけ需要があるということで 怖いもの好きという心理は 共通なんでしょうね。 今日はアメリカ映画を2本、 製作された年もほぼ同時期で どちらも舞台となるのが海辺の…

孤高の俳優 渥美清と漂泊の俳人 尾崎放哉

40数作も作られた「男はつらいよ」で あまりにも有名な国民的俳優、渥美清。 映画で見せる庶民的な役柄とは裏腹に 私生活では徹底的な個人主義者だったことも よく知られています。 親しい役者仲間にも住所や電話番号を知らせない。 映画の試写会や舞台を…

狂気と孤独のラウンドゲーム~人はボクシングに魅せられる

スポーツを題材にした映画は相当数あると思いますが なかでもボクシングがテーマになっている作品、 目立つように思います。 かのチャップリンも 今から100年以上前に製作していますし カーク・ダグラスやハンフリー・ボガードなど名優の 主演作もありま…

異色かつ大傑作、そして超ローアングルな名画 ”裁かるるジャンヌ”

昨日は小津安二郎監督のローアングル云々のトピック。 で、ちょっと考えてたんですね。 「洋画ではどんな作品があるかな、カメラ目線が低いものって」 そうするとあまり無いんですね、思いつかない。 そもそも畳とかじゃないですからね、室内。 床に布団を敷…

「私のお尻が・・・」小津監督といえばローアングル、しかし女優さんは困っていた

世界の小津監督の特徴といえば ローアングル、ローポジションのカメラ位置。 実際に映画を観てない人まで その事実を知っているという、ある種珍現象。 1956年製作の”早春” 奥が中北千枝子、手前が淡島千景 確かにカメラ目線が低いですね。 立ち上がる二…

話の展開がキビキビ&テキパキ、小津監督の初カラー作品 ”彼岸花”

小津安二郎のカラー撮影初作品、”彼岸花”(1958年) 監督の代表作として名が挙がることはありませんが 今観返してみると、戦後に発表された作品群のなかでも 実は一番、観易い一本かもです。 まずは女優さんが大挙登場しますが 皆、実に美しい。 久我美…

1956年 ゲバラの瞳の先に映っていたものは・・・

スティーブン・ソダーバーグ監督の2008年作品 "Che" かのチェ・ゲバラの半生を描いた およそ4時間半に及ぶ大作です。 www.youtube.com 作品自体も勿論、見応えがあるのですが なんといってもゲバラを演じる ベニチオ・デル・トロの熱演が圧倒的。 ゲバ…

若き日のブライアンに生き写し! ポール・ダノが熱演の ”ラブ アンド マーシー”

今から5年前かな、 バンコクのシネコンに観に行きました。 ブライアン・ウィルソンの伝記映画 "LOVE AND MERCY" (監督 ビル・ポーラッド) おそらくお客さん、少ないだろうな それは分かっていたんですが 3人だけ、でしたよ。 自分を入れて。 ブライアン、…

THE KILLING~レザボア・ドッグス~パルプ・フィクションの三段活用

クエンティン・タランティーノの初期作品 ”レザボア・ドッグス” (1992年) ”パルプ・フィクション” (1994年) タランティーノ ファンのみならず 映画好きの方なら拍手喝采の 素晴らしき二連発。 特に後者は歴代映画ベスト100、200などの ラ…

主演が森繁&宍戸錠のデビュー作 "警察日記" でも本当の見どころは・・・

久松静児監督の1955年作品。 まずは役者陣が豪華な顔ぶれです。 森繫久彌、三國連太郎、伊藤雄之助、東野英治郎、殿山泰司、三島雅夫 杉村春子、沢村貞子、十朱久雄、稲葉義男・・・ 主役は森繁ということになっているのですが、 幾つかのエピソードが積…

美味しいタイのラーメン~その基準はなかなかに難しいのだ

日本とタイ どちらも麺類大国。 それぞれにさまざまなタイプがあって 実に奥深い、 それこそ”小宇宙”とでも呼べるような 世界を形成してるような気もします。 「どこか、旨い店知りません?」 と聞かれることもあるのですが、 これに答えるのって結構難しい…

助けてくれえい!と逃げ惑う錦之助が珍しい、今井正監督の ”仇討”

今井監督の1964年度作品。 主演は中村錦之助ということで 圧倒的な強さ&華麗な刀捌きで 敵を次々切り捨てていくのかと思いきや、 そうでないんですね。 弱いんです、この映画の錦之助は。 剣の腕前もそうだし、精神的にも非常に脆い。 急に逆上したり、…

家族の絆こそが心の拠りどころ~山田五十鈴のお母さんが優しい ”我が家は楽し”

中村登監督の1951年作品。 大作、話題作、注目作といった映画ではありませんけど 実に愛すべき1本であります。 テーマはずばり家族愛。 戦後間もない時期ですから まだまだ生活が大変なわけで 実際に色々と問題が持ち上がるのですが、 親は子を 子は親…

「存在感の薄い」三船敏郎が印象に残る、有馬稲子主演の”ひまわり娘”

有馬稲子の東宝専属第一作(1953年)で 監督は千葉泰樹。 まだ20代そこそこの有馬稲子は確かに美しいのですが タイトルのひまわり~から想像されるような おてんば娘といった役の設定ではなく むしろシリアスな顔つきの場面が多いですね。 (目力の強…

日本映画史上でもっとも美しい女優、それは三宅邦子

大女優、名女優と呼ばれる人は他にも 数多く挙げられますが 私はこの人、本当に美しいと思いますね。 一般的には戦後の小津作品に続けて出ていましたので そのイメージが強いかな、 あるいはオロナイン軟膏の看板とか。 1938年の "半処女" (佐々木啓祐…

ヒッチコックの若々しいラスト2作品 ”フレンジー””ファミリー・プロット”

巨匠ヒッチの1970年代に撮られた 晩年の2本、 どちらも大傑作!というわけではありませんが テンポも快調で、一見の価値大いにあり。 1972年製作の ”フレンジー” は ヒッチにとって久しぶりの英国ロケということで オープニングのテームズ川空撮シ…

みんな事情があるから、一緒に生きる  "I AM SAM"と"ギルバート・グレイプ"

"I AM SAM"(2001年) "WHAT'S EATING GILBERT GRAPE"(1993年) この2本には”事情”をもった人物が登場します。 通常は障害~障がい という言葉を用いるのかもしれませんが 私は事情、という言い方がしっくりくるんですね、 あくまで自分が自分に対…

大ブレイク直前の高倉健が主演した”いれずみ突撃隊”(1964年)

東京オリンピックの開催された 1964年(昭和39年)封切りの 高倉健主演作品。 当時の実年齢は30代前半、 しかしもっと若く見えますね。 仁義を切る場面などは 超強力な肉体を手に入れた渥美清 といったところでしょうか。 素晴らしいのは上官を演じ…

わがご近所は緑なりき~HOW GREEN WAS MY NEIGHBORHOOD~

大都会バンコクも表通りを離れて小径に入ると 緑にあふれた世界が広がります。 ご近所もこんな感じ。 さて見出しをみて、映画好きの方はお気づきでしょう。 ジョン・フォード監督の名作 わが谷は緑なりき~HOW GREEN WAS MY VALLEY~ (1940年) のもじ…