映画
1962年のアメリカ映画ですが ホラー系、特にB級テイスト好きのファンからは 非常に評価の高い作品です。 グロテスクなお化けがどーんと出てくる系統ではなく 心理サスペンスとしてのドラマ性が強いので、 一般の映画ファンの方でも 確かに一見の価値あり…
今回は、女が男を殺す映画を2本。 どちらも名監督 アンリ=ジョルジュ・クルーゾーが手掛けた逸品です。 1955年の ”悪魔のような女” は シモーヌ・シニョレとヴェラ・クルーゾー(監督の奥さん) の二人が、ヴェラの夫を風呂場で溺死させて 死体をトラ…
戦前に数多くの傑作時代劇を撮った 伊藤大輔監督の1951年度作品。 太平洋戦争終戦後、僅か6年後の製作ですが、 阪東妻三郎、市川歌右衛門、月形龍之介、山田五十鈴、高峰三枝子 河原崎権十郎、花柳小菊、三島雅夫、進藤英太郎、高橋貞二・・・ と華やか…
1945年製作のアメリカ映画 (監督/エドガー・G・ウルマ―) 低予算&早撮り&上映時間の短い(67分) 典型的なBクラスムービーなんですが これはなかなかに印象深い佳作であります。 ニューヨークに住むピアノ弾きのトム・ニール 彼女に会うためにヒッ…
1974年製作のアメリカ映画 The Stepford Wives (監督/ブライアン・フォーブス) これはなかなか面白い作品ですよ。 原作は ”ローズマリーの赤ちゃん” で知られる アイラ・レヴィンなんですが、 テイストが似ているところがあります。 ”ローズマリー” …
監督/小林正樹 撮影/川又昂 音楽/武満徹 と、一流どころのスタッフが揃った1962年度作品。 主演は岸恵子、当時30歳ですが クールビューティぶりを存分に発揮しています。 岸が秘書として勤務する会社の社長(山村聰)が 病に倒れ、余命宣告を受けま…
タイタニック、といえば なんといっても1997年の ディカプリオ版が有名ですね。 ”A Night To Remember” は それに先立つこと約40年前に製作された イギリス映画(監督/ロイ・ウォード・ベイカー) どちらも史実がベースですから ストーリーの大枠は同…
2011年公開のフランス映画 ”Intouchables” (監督/エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ) 世評も高かったですし、商業的にも成功したようですね。 介護役のオマール・シーの設定が 「やたらに落ち着きがない人物」というのが成功してますね。 し…
1976年製作のアメリカ映画 (監督/ダン・カーティス) 一組の夫婦(オリヴァー・リード&カレン・ブラック)が 夏のバカンスを過ごすために貸別荘の見学にやってきます。 建物は相当古く、手入れが行き届いていないのですが 破格の賃料が魅力で契約。 …
いい映画だなあ~ 実に実に素晴らしい・・・ 映画史に残る一本ですよ。 時は第一次世界大戦直前、 パリの下町に暮らすジャネット・ゲイナーは 意地悪な姉に苛め抜かれて、自殺を考えます。 偶然通りがかった青年(チャールズ・ファレル)が それを止めます。…
1968年製作の”妖怪百物語”(監督/安田公義) お馴染みの百物語をモチーフにした時代劇で 主演は藤巻潤、高田美和、坪内ミキ子。 林家彦六(八代目林家正三)師匠の口上がたっぷり聞けたり、 その他の脇役陣も好演で 決していい加減な内容ではありません…
一人の役者さんが複数の役を演じる。 双子とか兄弟姉妹の場合が多いかと思いますが、 まったくの他人に扮することもありますね。 ヒッチコックの ”めまい” (1958年)は そのなかでもよく知られている有名作です。 二役を演じるのがキム・ノバクなんです…
ちょっとこちらをご覧くだされ。 「映画検定」キネマ旬報映画総合研究所編/キネマ旬報社 1927年度の日本映画のベスト10 伊藤大輔という名前の監督作品が3本ランクインしています。 「日本映画ぼくの300本」双葉十三郎著/文藝春秋 1927年から…
リチャード・ドナー監督の ”オーメン”(1976年) ”ローズマリーの赤ちゃん” ”エクソシスト” と並ぶ、悪魔系ジャンルの定番映画です。 当時話題になったのが グレゴリー・ペックの起用。 えっ、あの ”ローマの休日” の? まあ若干、既に「往年の」という…
あまりにも有名な”猿の惑星”~PLANET OF THE APES~ 1968年の第一作がなんといっても圧倒的に素晴らしく、 まさに映画の殿堂入りであります。 (監督/フランクリン・シャフナー) 続く ”続・猿の惑星” は 前作のヒットを受けて、無理やりのストーリー構…
戦前に、”有りがたうさん” ”按摩と女” ”簪” などの傑作を残した 名匠清水宏監督の1953年度作品。 およそ取り上げられることのない映画ですが・・・ なかなかに素敵な佳品ですよ。 主演に池部良。 キャバレーのサンドイッチマンという ちょっと珍しい役柄…
言わずと知れたミケランジェロ・アントニオーニの有名作品。 特に映画好きの方でなくとも観た方が多いのではないかと。 宣伝素材もカッコいいしね。 そして感想はですね、おそらく(間違いなく) 「なんじゃこれ・・・よく分からん」 だと思うんですよ。 褒…
言わずと知れたジョージ・オーウェルの ”1984”(Ninghteen Eifhty-Four) 私が読んだのはハヤカワ文庫版~今の新訳/装丁ではなくて 70年代前半に出版されたバージョンでした。 狭義で言えば、ディストピアSFの聖典ということですが そこで描かれてい…
1970年代にはすっかり斜陽の時代に入っていた 日本映画。 それでも多くの作品が製作されていたわけですが、 当時まだ子供だった自分は それらを映画館で観た、という記憶はほとんどありません。 ですんで同時代の記憶としては語れないのですけれど ちょ…
ホラー映画の金字塔 ”悪魔のいけにえ”で知られる、トビー・フーパーの1986年作品。 (こちらはホラー系ではありません。B級テイストのSFムービーです) 或る晩、一人の少年(ハンター・カーソン)が 町はずれに巨大なUFOが着陸するのを目撃。 それ以来、…
イングマール・ベルイマンの超名作 ”第七の封印”(1957年) この作品が悪く言われることはないですね。 もう圧倒的な高評価のオンパレードです。 うん、そうなんでしょうね でしょう・・・とか言えないんですよ。 非キリスト教徒の私には。 (ちなみに無…
まあ、だいたい映画は一時間半~二時間くらいありますね。 ものによってはそれより長い作品も珍しくない。 それじゃあちょっと長すぎる・・・と敬遠する向きも居られるのでは? 今日の2本は短いですよ。 まず2021年製作の "CASE BY CASE" 登場人物は一…
巨匠、市川崑の晩年の作品(2000年公開) もともとの脚本が書かれたのが1960年代、 市川に加えて黒澤明、小林正樹、木下惠介と 錚々たる顔ぶれの共同執筆です。 町奉行に扮する役所広司が ”うまく泳いで” 悪い奴らを一網打尽、根こそぎやっつけると…
でました、オーネット・コールマン オーネットの前にオーネットは居ず オーネットの後にもオーネットは居ないという。 Midnight Sunrise Ornette Coleman www.youtube.com 典型的なオーネット流儀のダンスミュージック。 JAZZ史には必ず登場する巨人ですが …
エドガー・アラン・ポーといえば 言わずと知れたアメリカの大作家。 明智小五郎シリーズで有名な江戸川乱歩は そのままペンネームとして使っているのは よく知られていますね。 短い生涯(没年40歳)でかなりの数の著作を残していますが 映像化された作品…
戦前の日本喜劇映画の巨匠 齋藤寅次郎監督の ”子宝騒動”(1935年) 主演は和製チャップリンと言われた小倉繁、 確かにチョビ髭やヘアースタイルの見た目がそっくりです。 既に子沢山の家庭なのですが 奥さんはまたまた妊娠中 突然陣痛が始まり、夫の小倉…
会話がほとんど無くなって、笑顔が消えた夫婦の日常を淡々と描く・・・ まさに成瀬巳喜男の真骨頂の一作(1953年)ですが 他の名作群(”めし” ”浮雲” ”おかあさん” ”山の音” ”流れる”) などと比べると、あまり話題に上ることがありませんね。 覇気のな…
鬼才、ジョゼフ・ロージーの1970年監督作品。 原題が、”Figures In A Landscape” で邦題が ”風景の中の人物” いや、あのね 絵画じゃないんだからさ。 映画のタイトルになってないでしょうよ。 (日本では実際に封切りされたのかな?) 後年にテレビ放送…
私の子供時代には 映画は気楽に楽しめる娯楽ではありませんでした。 動画のチャンネルや配信サービスは勿論のこと レンタルのDVDやビデオも存在せず、 テレビ(はありましたが)を、家庭で録画するということも 出来ませんでしたので。 なので、映画館に行く…
ジョゼフ・ロージー監督の ”M” (1951年) 映画史に燦然と輝くフリッツ・ラングの名作(1931年)の リメイク。 となると、コケてしまうのでは?と思ったりもするのですが さすがロージー、二番煎じと言われないように工夫を凝らしています。 ラング…