バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

2025-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ウルトラモダンでスーパーキュート、一世紀前に作られた ”帽子箱を持った少女”

昨日の ”トルブナヤの家” と同じく ボリス・バルネットの1927年度作品ですが これまた良いですね~ 一人の少女(アンナ・ステン)を巡って 二人の青年が恋のシーソーゲームを繰り広げるわけですが 話の中味は結構凝っていて、住宅問題や偽装結婚など 社…

サイレント映画の至宝、ボリス・バルネットの ”トルブナヤの家”

1928年のロシア映画ですが これは傑作といってよい 秀逸な出来映え。 この時代には ”黄金狂時代” ”サンライズ” ”裁かるるジャンヌ” ”キートン将軍”などなど 映画史に残る作品群が続々と誕生していますが それらと比肩しても見劣りのしない86分間です。…

センス抜群だが放送禁止で残念・・・円谷プロの2作品

あまりにも有名なウルトラシリーズの第四弾 ”ウルトラセブン”(1967~1968年) 円谷プロのテレビ番組は その後も続々と製作されていくわけですが おそらく頂点に位置するのが 本作のセブン、でしょうね。 全部で49話が放送されたのですが ”欠番”に…

LINE UP!

良い子はお断り~ジョン・ウォーターズの "FEMALE TROUBLE" & "DESPERATE LIVING"

カルトというか トンデモ、悪趣味、変態ムービーの 代表的な作品に必ず挙げられる ジョン・ウォーターズの ”ピンク・フラミンゴ" (1972年) ウォーターズはこの時期 似たようなテイストの作品を連発していました。 キャスティングがいつも同じ顔ぶれで…

天国は待ってくれる・・・”椿山課長の七日間”

浅田次郎原作の2006年の映画化 (監督/河野圭太、出演/伊東美咲、西田敏行、志田未来、成宮寛貴、渡辺典子、桂小金治、國村隼、綿引勝彦、余貴美子、市毛良枝) 既に死んだ人間が 期間限定でこの世に戻ってくる という、小説や映画では割とよくあるモ…

ポルトガルの巨匠 マノエル・ド・オリヴェイラ監督のデビューにして傑作 "Aniki-bóbó"

これは傑作ですね。 オリヴェイラ監督の長編第一作(1942年) 舞台は監督の故郷でもある 港町ポルト 既にロケーションからして絵になるシーンのお墨付き。 お話は一人の美しい少女を巡っての 小さな恋の鞘当て合戦。 女の子役の Fernanda Matos は 可愛…

スタイリッシュなモノクロ映像による、ポーランド産近未来SF映画 "TENDER SPOT"

あまり知られている作品ではありませんが これは拾い物。 1980年のポーランド映画で 監督は Piotr Andrejew 2019年に60歳で亡くなっていますが 長編映画は5本程度と それほど多くは残していません。 時は1998年 テレビ修理工の Marek Barbasi…

ヒット曲をすべて外した GARO のパーソナルベスト12

一人で行くさ 作詞:日高富明/作曲:日高富明/編曲:GARO たんぽぽ 作詞:大野真澄/作曲:堀内護/編曲:GARO 水色の世界 作詞:堀内護/作曲:堀内護/編曲:東海林修 小さな恋 作詞:日高富明/作曲:日高富明/編曲:GARO 地球はメリー・ゴーランド 作…

これだけのメンツが揃って駄目な時もあるのね・・・ ”ジブラルタルの追想”

トニー・リチャードソン監督の1967年製作。 原作がマルグリット・デュラスで 主演がジャンヌ・モロー この組み合わせは前年に公開されて 高評価を受けた ”マドモアゼル” と同じなんですね。 なので期待が高まるわけですね。 オープニングタイトルも凝っ…

芦川いづみ&劇団民藝創立メンバーの小品 ”いのちの朝”

宇野重吉が頑固で一本気な画家 芦川いづみが父親想いの娘に扮する 70分弱の小品です。 (1961年公開) 宇野は腕は確かなのですが 世間で受けるような派手な作品を嫌い 風景や静物画ばかりを描いています。 一般的な知名度はほぼゼロ。 芦川は自分がモ…

”大理石&鉄の男” 2つあわせて5時間強、気合を入れて鑑賞しよう

アンジェイ・ワイダ監督の有名作ですね。 両作品はまさに正続編の繋がりになっていて 一大叙事詩の趣があります。 ワルシャワの放送局勤務のクリスティナ・ヤンダ 1950年代に「模範的な労働者」としてもてはやされた イエジー・ラジヴィオヴィッチの記録…

それは尋問というより拷問・・・カンヌで高評価の "INTERROGATION"

1951年のポーランド キャバレー歌手のクリスティナ・ヤンダは夫と口論、 気分がむしゃくしゃしたこともあって 酒場で見知らぬ男たちと飲み明かし すっかり泥酔してしまいます。 頬を激しく叩かれて 目覚めると なんとそこは留置場 何故捕まったのか まっ…

映像&音楽センスがあまりに抜群~アンジェイ・ワイダの ”夜の終わりに”

アンジェイ・ワイダ監督の 長編4作目(1960年) あまり取り上げられる作品ではないですけど 実に、本当に、圧倒的に 素晴らしい映画ですね。 もうオープニングの入り方からして 唖然とするセンスの良さ。 クシシュトフ・コメダの音楽がこれまた最高で。…