バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

2024-10-01から1ヶ月間の記事一覧

テキサスの見知らぬ海岸がタイのひなびたビーチに似ているような・・・"FULL MOON IN BLUE WATER

1988年、ジーン・ハックマン主演の あまり知名度の無い作品。 (監督/ピーター・マスターソン) アメリカでも評価&商業的にも 大きくコケているようですが 風景がね、素敵なんですよ。 ハックマンはテキサス州シーブルックの 海岸沿いにあるバー&グリ…

酒場のシーンが延々と続く波止場の男女の物語 "THE DOCKS OF NEW YORK"

名監督ジョセフ・フォン・スタンバーグの 1929年度作品。 これはどすこい豪快な75分間。 一晩限りの上陸を許された船員たちと その妻や一夜をともにする酒場の女たちの色恋沙汰。 船員に扮するジョージ・バンクロフトと ミッチェル・ルイスはともに身…

脇役が主役を食ってしまうトーキー初期の犯罪映画 ”アリバイ”

エリナー・グリフィスは 父親が警部の厳格な家庭で育った一人娘。 「罪人を罰するだけでは犯罪は無くならないわ。更生にこそ力を注ぐべき」 との自論の持ち主。 刑務所を出所したばかりの伊達男チェスター・モリス の上辺だけの悔悛した素振りに引っ掛かり …

100年前のアメリカ人も苦労した・・・日本人の感性にもぴったりの名作 ”群衆”

これは名作ですね。 巨匠キング・ヴィダーの1928年作品ですが 現代の日本人(外国人)が観ても 極めて理解&感情移入がしやすい 普遍的なテーマを持つ傑作です。 主人公のジェームズ・マーレイ 1910年生まれという設定です。 子供の頃の夢は「ひとか…

お気をつけあそばせ

家の近所の路地なんですけれど あら これはもしかしたら やってしまったようです。 バイクですね 道幅も狭いし スピードを出すようなところでは ないんですけれどね。 若い男性が手当を受けていました。 タイは交通事故、かなり多いんですよ。 私も何回かそ…

私的日本映画最高のシークエンスがここに・・・”恋を忘れていた女”

日本映画で作品単位のベストというと ”東京物語” ”晩春” ”七人の侍” ”二十四の瞳” ”雨月物語” といったラインアップがすぐに思い浮かびますが ひとつひとつの場面~シークエンスという捉え方だと マイ・フェイヴァリットは 吉村公三郎監督の ”恋を忘れていた…

日本映画絶頂時代の豪華オムニバス映画 “女経”

1960年公開の 三話からなるオムニバス作品。 日本映画は1960年代に入ると 急速に衰退の一途をたどりますが、 「映画検定公式テキストブック 改訂版」キネマ旬報映画総合研究所編・キネマ旬報社 その直前、まさに映画が娯楽の王様だった時代を 代表す…

デビュー作にして完全無欠、圧倒的完成度のポーランド映画 ”縛り首の縄”

これは研ぎ澄まされてますね。 ポーランドの代表的監督の一人 ヴォイチェフ・イェジー・ハスの 1958年作品なんですが。 無いんですね、欠点というか弱点が。 大体どんな大監督でも最初のうちは なにかしら粗が見つかるものですが まったくゼロ。 脚本、…

昼餉時の小さな幸せ

こちら タイ人の友人と二人での昼飯メニュー 炭火で炙った牛肉のサラダ 海老とイカのピリ辛炒め それに白飯と付け合わせの生野菜 おかずは二人で取り分けるのに充分なボリュームで かなり満腹になります。 ランチの献立としては申し分の無いラインアップでし…

ポーランド版「無責任」映画、傑作コメディの "UPAL"

昨日の ”沈黙の声”(1960年)を撮った カジミェシュ・クッツの1964年度作品ですが 打って変わってこちらは全編ドタバタコメディ。 これは傑作でしょう。 85分の作品なんですが ダレるところがほぼ無し。 喜劇映画でこれだけの時間を持たせるという…

実験的?先駆的? いえいえ、テクニカルで観易い心象ムービーかと~ ”沈黙の声”

映画大国ポーランドを代表する監督の一人 カジミェシュ・クッツの1960年作品。 紹介文や解説などを見ますと 普通の映画ではない雰囲気プンプンなのですが 極めて普通の(優秀な)作品ですよ。 これを実験映画などと言ったら 世の中の映画の半分くらいは…

テレビとはGOODBYE FOREVER ?

日本の身内、 80代~90代の (私より)高齢の人って ほぼ押しなべてテレビを観ている時間が 非常に長いみたいなんですよ。 無音だとなんとなく寂しいので つけっぱなしにしているということではなく 画面(番組)をきっちり追ってるんですね。 で、ふと…

もう "&" じゃない・・・ダリルとジョン、54年目の訣別

近年、裁判沙汰で揉めていた ダリル・ホールとジョン・オーツ 今年に入って、完全にパートナーシップを解消したようですね。 もう2度とデュオとしては音楽活動をしないと。 もっともここ20年以上、新作アルバムの発表も無かったわけで 仲は冷え切っていた…

何気ないカットが実は小粋な超有名日本映画、”また遭う日まで”

今井正監督の1950年作品ですが 数ある日本映画のなかでも 知名度トップ10 「戦闘場面の無い戦争(反戦)映画」としても ”二十四の瞳” と双璧を成す存在ですね。 今の感覚で捉えると 台詞(ナレーション)があまりにストレートで 聞いていて気恥ずかし…

舞台は雪原、映画の出来も寒かった・・・ロビン・ウィリアムズの "THE SURVIVORS"

うーん これはちょっとアカンですねえ。 主演にロビン・ウィリアムズを据えて 御大ウォルター・マッソー 癖のあるジェリー・リードが助演。 この顔ぶれなら少なくともある程度の 仕上がりになるのが当然なんですよね。 加えて女優陣のキャスティングも クリ…

ファースト・トラック

空港って 結構ごった返してることありますよね。 シーズンとか時間帯にもよるんでしょうけど タイの玄関口 スワンナプーム空港は その混雑度合いでよく知られています。 酷い時だと2時間くらいかかったりとか 出入国の手続きに。 そういう時に便利なのが FA…

男が男を愛すると・・・セクシャルなクライムムービー ”恍惚”

昨日の "COMPULSION" と同様に 1920年代のシカゴで起きた 少年誘拐殺人事件をもとにした作品ですが、 インディペンデント系列の製作で 独特の雰囲気をもったカルト作ですね。 犯人の二人が同性愛関係にあったことを 非常にストレートに映像化しています…

前半は犯罪映画、後半はオーソン・ウェルズの独演会 "COMPULSION"

リチャード・フライシャー監督の 1959年度作品。 実在の事件~”レオポルドとロープ” がベースになっています。 1920年代のシカゴ シカゴ大学に通う ブラッドフォード・ディルマンとディーン・ストックウェル 大学の講義で取り上げられたニーチェの超…

移動する地縛霊 ジャパンホラーの代表作 ”呪怨”ビデオ版

続編、リメイク作 ハリウッドバージョンと 実に多くの関連作を産んだ 日本ホラーのVシネマ1&2版 (2000年製作) やっと通して観ることが出来ました。 以前途中でギブしてしまったことがありまして。 (怖いからではなく、その時は退屈に感じたんです…

コメディ映画の超定番、キャサリン・ヘプバーンの演技が圧倒的な "BRINGING UP BABY"

ハワード・ホークス監督の1938年作品。 今や喜劇映画の古典として知られる有名作ですが 確かに群を抜いた出来映えですよね。 チャップリンとかキートンのような プロフェッショナルなコメディアンの作品ではなく、 恋愛ものやシリアスな作品にも登場する…

WEDDING BELL BLUES

Bill, I love you so, I always will I look at you and see the passion eyes of May Oh, but am I ever gonna see my wedding day I was on your side Bill when you were loosin' I never scheme or lie Bill, there's been no foolin' But kisses and lo…

ポール・ニューマン&ヘンリー・フォンダの父子浪花節 ”わが緑の大地”

1971年の作品ですが 布陣が豪華で キャスティングがポール・ニューマン(兼監督) ヘンリー・フォンダ、マイケル・サラザン、リー・レミック 音楽がヘンリー・マンシーニ 衣装デザインがイーディス・ヘッド 解説などを読むと 一家~ファミリー・ドラマと…

妻と子供のバックアップによるポール・ニューマン監督処女作 ”レーチェル レーチェル”

ジョアン・ウッドワードは 母親と二人暮らしの コネチカット郊外の小学校教員。 長年住み慣れた町ですが あまりに刺激の無い単調な生活が続いています。 学校が夏休みに入ったある日 帰省中の幼馴染ジェームズ・オルソンに再会。 懐かしさも手伝って ウッド…

MODERN AGE & OLD BOY

私はバンコク郊外の けっして中心部とはいえないエリアに住んでいるんですが いつのまにやら 巨大なビル群の姿が目立ち始めて コンドミニアムやら ショッピングモールやら オフィスビルやら 特にスカイトレイン駅周辺は すっかり様変わり。 とても便利で快適…

やってる時間

"KISS?" NIECE www.youtube.com "CLOSE THE DOOR" TEDDY PENDERGRASS www.youtube.com

あなた達には撮れないでしょう? カサヴェテスの強烈ステートメント "FACES"

ジョン・カサヴェテス(と仲間たち)の 1968年度作品。 ストーリーはシンプルなんですね。 夫婦(ジョン・マーレイ&リン・カーリン)が派手に口喧嘩、 それぞれ行きずりのアバンチュールを楽しんだ後 気まずい朝を迎えるという。 映画ではまあよくある…

コングは小さなクイーンに救われた~KING KONG & FAY WRAY

何度となく映画化されている キングコングですが 初のお目見えが1933年の ”KING KONG” (監督/エドガー・ウォーレス、メリアン・C・クーパー) ですから、もう一世紀近く経ってるわけですね。 "KING KONG" (1933) Trailer www.youtube.com この作品は今…

キム・ノヴァクが魔女に・・・面白そうだが後半失速 "BELL, BOOK AND CANDLE"

キム・ノヴァク、ジェームズ・ステュアート、ジャック・レモン と三枚看板が揃った1958年作(監督/リチャード・クワイン) なのですが、今ではほとんど顧みられる作品ではありませんね。 本作のキム・ノヴァクは アフリカンアートを扱うショップの店主 …

提供も早いが撤退も早かった~さよならファーストフードチェーン

あら、 やっぱりクローズしたんですねえ なかをチラリと覗いたら スタッフさんでしょうか 人の姿も見かけましたけれど わりと突然に チェーン展開のファーストフードショップが タイから撤退とのニュースが。 日本では聞かないですよね? 遥か昔、1980年…

世界で29番目に広いショッピングモール

バンコクの北エリアに FASHION ISLAND ~ファッション・アイランド というショッピングモールがあるんですね。 まあおよそ観光客や在タイの外国人は 滅多に行くことのないロケーションです。 開業が1995年ということで メガ規模のモールが多いタイのなか…