製作されたのが1926年(監督/W・S・ヴァン・ダイク)
翌年公開された後、長きにわたってフィルム所在不明とされ
2014年にニューヨーク近代美術館の手によって発見されたという
まさに幻の映画。
ワンダ・ホウリーは
雪深い山中に夫と小さい娘の
三人暮らし。
都会での生活を夢見た3人でしたが
街にやってきたその晩
夫が強盗殺人の被害者に。
一文無しになってしまったワンダは
警察に駆け込みますが
彼女が見たのは犯人の目だけ。
おざなりの対応をされて門前払い。
ワンダは気の良い物乞いの老人に助けられ
自身も公園のベンチで物乞いを。
夫を殺した憎き犯人をなんとしても見つける覚悟です。
(その間、幼子は全寮制の学校に預ける)
それから15年後、美しい娘に成長したアン・コーンウォール
遠くから感慨深げに見つめるワンダ
いつものようにベンチに座っていたワンダは
ある日、通行人の姿に忘れもしない目つきの男を発見。
「あの男だ、あいつに間違いない」
犯人逮捕を警察に依頼します。
前任者と異なり、協力的な署長(監督のヴァン・ダイク自身が演じる)によって
アンを襲おうとしていた犯人を射殺。
同行していたワンダはアンと15年ぶりの再会を果たします。
「こんな姿であなたと会いたくなかった」と
泣き崩れるワンダをアンは優しく抱きしめるのでした・・・
よくあるストーリー展開ではあるのですが
テンポよく進行&役者さんも好演です。
犯人捜しに必死なワンダは相手の目をいつも注意深く確認
事件が解決し、アンとボーイフレンドがブランコで戯れる様子を
幸せそうに見つめるワンダ
非常にスタイリッシュなシーンです。
共演者のなかでは犯人(トム・サンチ)の愛人を演じる
ヴァイオレット・パーマーがキュートですね。
"EYES OF THE TOTEM" (1927) Trailer