バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

ここまで演るのは私だけ~女優魂爆発ベティ・デイヴィスの ”痴人の愛”

 

痴人の愛” といっても

谷崎潤一郎のそれではなく

(若干、内容は似ているのですが)

1934年のアメリカ映画(監督ジョン・クロムウェル

 

ストーリーはシンプル。

真面目で堅物一直線の

医学生レスリー・ハワード)が

レストランのウェイトレス(ベティ・デイヴィス)に

会ったとたんに一目惚れ。

 

 

骨格標本がデイヴィスに見えてしまいます。

 

 

しかしデイヴィスは自由奔放で

男出入りが激しく、ハワードは次第に

彼女に幻滅を覚えていくようになります。

 

 

幾多の男に弄ばれたデイヴィスの心は荒廃、

精神状態が不安定に。

 

 

ある日、二人は些細なことから言い争いになり

遂にデイヴィスが興奮状態に。

絶叫しながら、室内を滅茶苦茶にしてしまいます。

ハワードはただ茫然と立ち尽くすのみ。

 

 

ハワードの部屋を飛び出したデイヴィス

更に生活は乱れる一方で

やがて病魔に冒されてしまいます。

 

 

一方ハワードは

美しく純真な心根の女性(フランシス・ディー)と出会い

相思相愛の関係に。

 

 

その頃、薄汚れたアパートの一室で

デイヴィスの命は尽きようとしていました・・・

 

もうひたすらベティ・デイヴィス

体当たり演技に唸らせられる80分間。

当時、これだけの汚れ役をこなせたのは

この人だけでしょう。

 

そういう意味では60年代以降、

ホラー映画の常連ゲストになっていった

素地は既に十分あったのだ、

ということにもなりますね。

 

Scene from "Of Human Bondage"

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