バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

すれ違いドラマの古典、100年経った今でも涙腺崩壊 "THE RED LILY"

 

これは ”ニアミス系” 映画の元祖ですね。

一世紀前の作品ですが

画面構成がスッキリ、

ストーリーもシンプルなので

字幕を読まなくても充分に楽しめます。

 

 

フランス郊外の片田舎

ラモン・ノヴァロとエニッド・ベネットは幼馴染で

大の仲良し。

 

 

しかし身分の違いがあって

(村長の息子/靴屋の娘、その父親が死んでしまい行く当てのない孤独な身の上に)

結婚することが出来ません。

二人はパリに駆け落ちを敢行。

 

 

慣れない大都会で

二人は離れ離れになってしまいます。

 

 

いつしか男は

やくざ稼業に

 

 

女は夜の世界に

 

 

警察に追われている男は

ある晩、見知らぬ女のアパートの部屋に逃げ込んだのですが

 

 

それはすっかりやつれて

面変わりしてしまったエニッドその人でした。

 

お前は墜落してしまったんだ

今や汚れた女さ

俺の天使なんかじゃない

 

と激しくエニッドを罵るラモン

 

 

女が一人生きていくために

どれだけの苦労があったと思うの?

それでも、あなたをずっと待っていた

と荒れた手のひらを見せるエニッド

(ラモンを見失ったその日のうちに、荷物と持ち金全てを掏られてしまっていた)

 

そんなエニッドを仲間内の見せ物にして

冷たい態度を取り続けるラモン。

エニッドはじっと耐えるだけ。

 

ある日遂に警察に追い詰められたラモンを逃がそうとして

エニッドは自らが撃たれてしまいます。

 

 

エニッドのおかげで逃げおおせたラモンですが

彼女が運ばれた病院に駆け付けます。

”神よ、私の過去の過ちをお許しください。

この女性だけが私の天使なのです”

 

待機していた警官がそっと彼の肩を叩きます。

 

 

時は流れて・・・

 

ある日エニッドの部屋のドアを叩く音が。

(夜の世界を抜けて、修道院の斡旋による洋裁仕事で生計を立てている)

刑期を終えたラモンが帰ってきたのです。

 

 

生まれ故郷の村に帰って

かつてと同じように馬車に乗る二人。

エニッドは左手の薬指に填められた指輪を見て

幸せそうに微笑むのでした・・・

 

ベタ、非常にベタ

いかにもといえばいかにもなんですが

良い映画ですよ~

 

メキシコ出身のラモン・ノヴァロは

当時人気の高かったイケメン俳優、

エニット・ベネットはすっぴんも披露

大変熱のこもった芝居をしています。

 

ごちゃごちゃトッピングはいらん

昔ながらのオーソドックスな基本メニューが

食べたい(観たい)時に是非どうぞ。

 

scene from "The Red Lily" (1924)  directed by Fred Niblo

www.youtube.com