サミュエル・フラーの1963年作品。
これは観どころいっぱいの力作であります。
”カッコーの巣の上で” が好きな人なら
きっと気に入りますよ。
新聞記者のピーター・ブレック
ある精神病棟内で起きた殺人事件の真相を追うために
詐病で自らが患者となって入院します。
(スクープ記事を狙っていた)
色々なアクシデントに見舞われるのですが
徐々に犯人の目星を付けていきます。
しかしその過程で、ブレックの精神に綻びが。
言動に異常が見られるように・・・
若き日の安岡力也を彷彿とさせる
ブレックの演技はいま一つなんですけれど
恋人役のコンスタンス・タワーズの存在感が抜群です。
患者の回想(幻想)シーンでいきなり
鎌倉の大仏がドカーンと映ったりするのですが
これは日本ロケを行った ”東京暗黒街・竹の家” (1955年)の
流用フッテージですね。
せっかくのフィルムを使わない手はないという。
”東京暗黒街~”
で使用されたカットは👇
大仏の頭上からのカットはほんの一瞬映るだけなのですが、
わざわざ櫓を作っていたんですね。
さて、この映画
日本語のタイトルが良くないんです。
”ショック集団”
これで随分損してると思いますね。
オリジナルのタイトルであるコリドー
~病棟内の廊下
ここがですね、重要なスポットになってるんですよ。
なので、
”閉ざされた廊下”
”心の回廊”
みたいな邦題にすれば、随分とイメージが違ったのではないかと。
機会がありましたら、本編をお楽しみください!
SHOCK CORRIDOR Trailer