2003年に公開された
”13階段” (監督/長澤雅彦)
豪華スター競演で
話題を呼んだ作品でしたが
う~ん 仕上がりのほうはちょっと・・・
死刑制度の是非に焦点を当てた社会派ドラマの前半と
事件の謎が解き明かされる後半が乖離してしまっていて
なんともすっきりしない2時間かと。
とってつけたようなハッピーエンド
必然性の無い配役も気になってしまいました
さて登場時間は僅か数分で
ストーリーの本筋には関係ない役柄なのですが
宮迫博之がキャスティングされていて
これがなんとも絶品なのですね。
死刑囚を演じているのですが
はっきり言って
他の著名な出演者の誰よりも
10倍、いや100倍
上手の演技です。
セリフもごく僅かなのですが
顔の表情や身体の仕草で
完璧な芝居をしています。
歴代の日本映画のなかでも
有数のシークエンスだと思いますよ。
(この場面があまりに際立っているので、他のシーンとの落差が激しい)
ご本人は俳優業は
余技的に捉えているだけなのかもですが
艶があってよく響く声からしても
役者さんに専念されたらよいのになあ・・・
おそらくどんな役柄でもこなせるでしょうし。
映画好きの方なら
この数分間だけでも是非。
13階段 予告編
(原作は高野和明)