黒沢清監督の2003年度製作、
その年のキネマ旬報ベスト10にランキングされた
話題作です。
医療車椅子~意志の力でアームを操れる
の開発に携わる研究者ですが
思ったような結果が出ずにスランプ気味。
そこに自分の分身~ドッペルゲンガーが登場します。
分身はやけに陽気で活動的。
役所の当惑をまったく意に介しません。
お前は疲れてるんだろう?
心の底では女や出世や金儲けに興味深々なんだろう?
俺が助けてやるぜ。
お前が出来ないことを全部やってやる。
お前は研究だけに没頭してればいいのさ。
分身の行動は徐々にエスカレートし始め
役所の忠告にも耳を貸さなくなります。
役所はもう一人の自分を消し去ることを決心するのですが・・・
分身~ドッペルゲンガーは
役所以外の周囲の人間にもはっきりと見えて
普通に会話も可能。
(なので、そっくりな兄弟と誤解されたりする)
ですので幽霊~ホラー系の怖さといったものはなく、
むしろコミカルなシーンも目立ちます。
共演は永作博美、柄本明、ユースケ・サンタマリア。
全体としては正直まとまりに今ひとつ欠け、
エンディングに見せ場が用意されているのですが
ちょっと唐突というか、繋がりが悪いような・・・
ドライな暴力シーンや車のチェイス場面などは
北野映画を思わせるところがありますね。
アップのシーンも無く
前半で消えてしまうのですが
役所の助手役の佐藤仁美が
良い感じです。
ドッペルゲンガー 予告編