アンリ・ヴェルヌイユ監督の1970年作品。
(音楽はエンニオ・モリコーネ)
なかなかに見どころの多い
サスペンスムービーの佳作です。
ポール=ベルモンド以下、ロベール・オッセン、レナート・サルヴァトーリ
ニコール・カルファンの4人組はアテネの富豪宅に侵入し
時価100万ドルのエメラルドを奪うことに成功。
しかし警部オマー・シャリフから
執拗な追及を受けます。
4人は別行動を取って、警部の目を欺こうとするのですが
自らもエメラルドを手中にしたいシャリフは
蛇のようなしつこさで彼等をつけ回します。
序盤に登場するカーチェイスのシーン(10分近くあり)が
大迫力で、ギリシャロケの効果が出ていますね。
ポール=ベルモンドも身体を張って、大奮闘。
主役二人の丁々発止のやり取りも見応えがあるのですが、
犯人4人のチームワークがいま一つ描かれていないのと
綺麗な女優さんが2人キャスティングされている割に
どちらも目立たなくてちょっと残念。
ニコール・カルファン
ダイアン・キャノン
全体としてはスリルあり、ユーモアあり
過不足無い上々の仕上がりであります。
ラストのシーンは
カール・ドライヤーの名作
”吸血鬼”(1932年)への
オマージュでしょうか?
Le Casse (The Burglars) Trailer