2016年に亡くなった平幹二朗の
30代前半の若々しい姿を観ることの出来る
五社英雄監督作品。
1965年度の製作ですが
既に日本映画界は斜陽の一途をたどっていた時期ですね。
平の相棒は田中邦衛
物語の狂言回しの役にもなっています。
もう一組の主役は
平と加藤は下級の武士で
なんとか出世を願っているのですが
結局は藩の都合で使い捨てにされる運命です。
同じ境遇の二人には友情めいた感情が芽生えていくのですが・・・
引き締まったモノクロの映像がかっこいいですね。
劇画が映画になった、と言えるような。
後年、時代劇について
平は興味深いコメントを残しています。
2014年のインタビューですが
「僕は立ち回りが嫌いなんです」
とはっきり語っています。
「死ぬほど嫌」
とまで言い切ってますね。
この映画は立ち回りのシーンが多いんですね。
平もどんどん人を斬っています。
さて、その腕前のほどは?
身体のキレは決して悪くないように思うのですが
時代劇マニアの方はどのように評価するのでしょうね。
後に五社監督作品に多く出演することになる
なんてことをつらつら考えながら
鑑賞してみるのも面白いですね。
ちなみに
”けだもののけん”
と読むのだそうです。
獣の剣 予告編