ルイジ・コメンチー二監督の
1953年度作品。
好評で続編が何本も作られています。
最初は私
うーん、それほどは面白くはないかなと。
イタリアの山あいの村を舞台にした
ドタバタコメディなんですけれど
脚本の冴えがあまり感じられなくて。
人がですね
ひっきりなしに出たり入ったりするわけですが
それはコメディ映画の常道で
それほど目新しくもないんですね。
でもそのうちに気づきました。
これね、標高差を活かしてるんですね。
各ショットで。
横(右↔左)縦(手前↔奥)の両方向で
高低を意識した構図の連続。
ただ慌ただしく動いてるのではないんだと。
スタジオセットではこうはいかないので
実際のロケーション効果が出ていますね。
技ありの一本なのでした。
凝ってますね~
(室内シーンでも後方の階段から連続して人が降りてきて、手前の人数が増えていく。手すりの影を画面下まで伸ばして高低差を強調)
しかし出演者は大変だったでしょうね。
体力使って。
出ずっぱり&駆けまくりです。
「私、アスレチックやりにきたんじゃないけど」
とかブツブツ言ってたんではないでしょうか。
役者としても上手いヴィットリオ・デ・シーカは
余裕しゃくしゃく。
マリサ・メルリー二、マリア・ピア・カジリオなど
魅力ある女優さんの姿もありますね。
日本の喜劇でも
(せっかく山や高原がいっぱいある国なんだから)
この手のニヤリと笑える喜劇映画があったら
よかったんですけれどもね。
デ・シーカは森繁久彌あたりで。
あっ、👆 みなさん若い時のイメージ
ですけれどね。
"Pane, amore e fantasia" Trailer