極地探検といえばアムンゼンとスコットの
南極点一番乗りの競争が良く知られていますね。
このシャクルトンという人物はスコットと同じく
英国の探検家。
アムンゼンが南極点に見事に到達したために
「南極大陸横断」に目標を切り替え
チームを組織し、出発します。
ところが一行を乗せた船は座礁~沈没、
そこから長期の遭難生活が始まります。
結果的には隊員全員が生還、絶望視されていただけに
大きな注目と賛辞が集まります。
しかし、この”表”の陰には”裏”の部分があったのです。
縦断を成功させるために、逆方向から食料その他の物資を
置いていくサポート隊があったのですね。
このチームはシャクルトン率いる本体の状況を知らずに
ひたすら与えられた任務を忠実にこなしていきます。
そして本体とは異なり、10人の隊員のうち
3人が命を落とすことになってしまいます。
この隊のメンバーは
シャクルトンが仮に極地横断に成功したとしても
世間の称賛を浴びることはなかったわけです。
そして、彼らの闘いの日々は
スコットのそれと比べて、まったくと言っていいほど知られていません。
2冊、合わせて読むことをお勧めします。
読み応え、ありますよ。