どう見ても、マリリン・モンロー
ではなくて
ダイアン・ドースというイギリスの女優さん。
(かのビートルズのサージャント~のジャケットにも登場、右端)
モンローの大人気にあやかろうとした女優さんのなかでも
よく知られている人ですが、それにしてもそっくりです。
Scene From "Tread Softly Stranger"(1957)
舌足らずの口調といい、仕草といい
あまりにもあからさまですねえ。
しかしこの人は、単なるそっくりさんに終わることなく
シリアスな演技も出来た人で
"Yield To The Night"(1956)
スタイリッシュなオープニングシーンが印象的な
J. リー・トンプソン監督作品や、
ハリウッド製作の映画でも主役を務めています。
"The Unholy Wife"(1957)
これらの映画でドースは
殺人犯~死刑囚を演じていて
なかなか芸達者なところを見せています。
初期の出演作~大量に製作されたお気楽路線
のひとつ、”Lady Godiva Rides Again"(1951)では
(お約束の)水着美人コンクールのシーンがあるのですが
(アメリカ公開の際のタイトルは "Bikini Baby")
モデル達の楽屋の場面で
ほんの一瞬ですが
カメラの前を一人の女性が横切ります。
勿論セリフはありませんし、クレジットも無し。
実はこの人物、
英国で最後に死刑(絞首刑)になった女性として知られる
ルース・エリスなんですね。
上記のドースの2作の内容が
ルース・エリスが起こした実際の殺人事件と似通っている点も多く、
色々と憶測されたこともあったようです。
ダイアン・ドースは後年、コメディエンヌとして活動を続けますが
50代前半で亡くなってしまいます。
今頃語り明かしているでしょうね。
「男なんて、ろくなものじゃないわ!」
って。