1977年製作のアメリカ映画(監督/マイケル・アンダーソン)
いわゆる動物パニックものですね。
主人公はORCA~シャチ
なんですよ。
メス(お腹のなかに子供が居る)のシャチが
漁師に撃たれて死んでしまうのです。
一部始終を見ていたオスがですね
復讐を誓うわけです。
覚えてろよ、人間どもめ・・・
死に絶えたメスを海岸に運び、宣戦布告。
「お前たちを同じ目に遭わせてやる」
漁師の仲間たちは次々とシャチに襲われ
悲惨な最期を遂げます。
ラストは漁師とシャチの
氷上での一対一の対決。
さあ、男らしく勝負をつけようじゃないか!
(まるで黒澤映画の三船VS仲代のようになっています)
さて、映画のほうの出来はというと
うーん
成功したとは言い難い仕上がり具合。
というのはですね
スタッフ&役者陣が豪華過ぎるんですね。
変な言い方ですが。
撮影がテッド・ムーア
(007シリーズを手掛けた人でアカデミー撮影賞受賞者)
音楽は巨匠エンニオ・モリコーネ
ポスターが ”スターウォーズ” ”タワーリング・インフェルノ”
などの有名作で知られるジョン・バーキー
漁師役にリチャード・ハリス
リチャードと恋仲になる海洋学者にシャーロット・ランプリング
その他ベテランのキーナン・ウィン
”カッコーの巣の上で” で印象的な演技を見せたウィル・サンプソン
非常に充実した面子が揃っていて
実際、皆
キッチリとプロの仕事をしているわけです。
しかしだからこそ
”動物パニック” というジャンルに期待される
良い意味でのドタバタ感が希薄になっているという。
コーラやポップコーン片手に
気軽に楽しめないわけです。
なんというか
正座しながら観たほうがいいのかしら
なんてね。
この辺りが映画の難しいところですね。
後にブレイクするボー・デレクも軽い役で出ています。
最初にサメもチラリと登場。
でもすぐにフェイド~シャチに蹴散らされてしまいます。
勿論、大ヒットした先行映画 ”ジョーズ ”
を意識したカットですね。
シャチはサメよりも強いんだぞ、怖いんだぞ、頭も良いんだぞ。
でも売り上げ&評価では
負けてしまったのですが。
きっとシャチさん
ブツブツ言ってますよ。
長時間、撮影に付き合ってやったのになあ
って。
"ORCA" Trailer