バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

和泉雅子が熱演、実は極めて真面目な ”非行少女”

 

浦山桐郎監督の1963年度作品

その年のキネ旬10位にランクされた話題作

 

 

なにより主役の和泉雅子の

渾身の芝居が圧倒的。

撮影時には15歳ですが

既にベテラン女優の貫禄です。

 

 

和泉は家庭の事情で

自暴自棄、周囲から顰蹙を買っています。

学校の職員室から金を盗もうとして

養護施設へ送られます。

 

 

最初のうちは同級の仲間とも反目していたのですが

やがて友情を育み、就職先も決まり

決意も新たに新しい一歩を踏み出そうとするお話。

 

 

和泉を陰ひなたに励ます好青年に浜田光夫

 

二人はともに惹かれあっているのですが

遂に最後まで一緒にならないんですね。

 

 

和泉は

「こんな私なんか、人に愛される資格がない」

浜田は

「今の僕には君を幸せにする自信がない」

 

 

実は自分に厳しいんですね、二人とも。

根は非常に真面目。

他人や生活環境のせいにしているわけでなく

それらに立ち向かっていけない自分の非力さを

一番憎んでいるわけです。

 

実に美しき&一本気な

昭和の青春ストーリーそのものではありませんか。

 

佐藤オリエ、和泉より4歳年上ですが非常に若く見えます。出番は少しだけ

 

 

映像的な白眉は終盤の

喫茶店で二人が向かい合って座るシークエンス。

(10分以上の長さ)

 

 

ここでの和泉の演技はまさにアカデミー級!

 

 

あと和泉は全編、ダッシュのしまくりで

非行というよりアスリート少女の趣きです。

後年、極地探検家として名を馳せる素地は

この映画にあったのではないでしょうか・・・