1954年の鈴木英夫監督作品。
これはもう、若き日の八千草薫の清純さを
ひたすら堪能できる87分間ですね。
前半はホームドラマというよりコメディですね。
女子高生に扮する八千草は
お茶目な仕草を連発です。
お父さん役に名優
お姉さんには杉葉子
(八千草は小柄、杉はスラリと背が高いので身長差がかなりあります)
戦前の国民的女優
高杉早苗も顔を見せます。
映画は後半、ムードが一転して
かなりシリアス&ウェットな展開に。
(八千草が想いを寄せる男優の演技が弱く、かなりの減点ポイント)
全体のバランスが崩れているような気がしますし
今の感覚ですと
「えっ? そんなことで大騒動になっちゃうの?」
「なんて極端な結論&行動だろう」
と不自然さを感じる場面もあります。
しかし、そういうことは脇に置いて
監督さん
狙ってますね。
八千草薫の横顔を。
確かに真正面よりも
俯いたり振り返る時の
表情が素敵なんですよ。
もう完全にフォーカスしています。
そして、まさにそれが
この映画の魅力なんですね。
何十カットも出てきますから
そこをですね、満喫するのが正解かと。