オープニングの構図が決まりまくり
掴みはOK!
(と監督も思ったはず)
イタリアはシシリー南部のうら寂れた鉱山町。
廃坑が決まって、行くあてのない住民たちは
新天地をフランスに求めます。
故郷に別れを告げ、
バスや電車を乗り継いで
イタリア各地を北上。
ナポリ、ローマと過酷な旅は続き
道中さまざまなトラブルに見舞われます。
北部のエミリア=ロマーニャ州の農園では
地元の農民たちといざこざが発生。
去っていく仲間も出始めます。
遂にアルプス山脈の麓に到達。
雪を抱いた山を越えればフランスです。
彼等は安息の地に辿り着くことが出来るのでしょうか・・・
カンヌやヴェネツィアなどの著名な映画祭で
大きな話題を呼んだ
ピエトロ・ジェルミの1950年作品。
出演者のほとんどは演技経験の無い
一般人が占めています。
イタリアン・ネオリアリズモを
代表する一作ですが
(脚本にはフェリー二の名前も)
確かにこの時代のイタリア映画は
画面に力が漲っていますね。
強風吹き荒れる雪山で
必死に子供たちを守る
エレナ・ヴァルツィの健気さが
印象的。
Il Cammino della Speranza (1950) Trailer