バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

ミュージカルではございません~元祖 ”シカゴ” の映画化作品2本

 

”シカゴ” といえば

”キャッツ” ”オペラ座の怪人” と並ぶ

超ポピュラーな舞台ミュージカル演目。

 

もともとは1920年代に起きた実話が

ベースになっているのですが

最初に映像化されたのが

1927年(監督/フランク・アースン)

 

 

物欲ギラギラのフィリス・ヘイヴァー

ケチなパトロン

はずみで殺してしまいます。

 

 

ヘイヴァーは収監されてしまいますが

計算高い弁護士(ロバート・エディソン)を雇って

無実を勝ち取り、世間から注目されることを

目論みます。

気の弱い夫(ヴィクター・アルコー)は

高額な弁護費用を捻出するために

エディソン宅から金を盗むはめに。

 

(審理開始前にリハーサルをするヘイヴァーとエディソン、純真な娘を演じることで陪審員の印象を良くしようと躍起)

 

 

超絶の大袈裟芝居~最後は失神する

を続けるヘイヴァー

 

 

長時間の審理の結果

判決は無罪

 

 

ヘイヴァーは狙い通り

一躍マスコミの寵児に。

 

 

しかし世間の関心はあっという間に冷めてしまい

彼女のことを心底愛していたアルコーにも愛想をつかされ

ヘイヴァーは全てを失ってしまったのでした・・・

 

 

なんといっても主役の

フィリス・ヘイヴァーの演技が圧倒的で

まるで百面相のように表情と態度が

瞬時に変化します。

バスター・キートンの短編作品にも出ていた人ですが

早めに映画界からは引退していますね。

 

 

二回目の映画化は1942年で

監督はウィリアム・A・ウェルマン

主役にはジンジャー・ロジャースが起用されています。

 

共にビッグネームなのですが

出来のほうはややイマイチ・・・

(1927年版が素晴らし過ぎるのですが)

 

 

上映時間が短く(75分)

かつ回想形式を取っているので

コンパクトなダイジェスト版的仕上がり。

 

 

ロジャースのために

ダンス場面が多少用意されていますが

ミュージカル、と呼べる作品ではありません。

あくまでドラマですね。

(コメディ色が強い)

 

キャラクターの設定など

細かい差異があるので

2本立てで観てみるのも

面白いですよ。

 

 murder scene from "CHICAGO" (1927)

www.youtube.com

 

"ROXIE HEART" (1942)  Trailer

www.youtube.com