バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

RE-MAKE/RE-MODEL 二人のボニーと二人のクライド

 

俺たちに明日はない

(監督/アーサー・ペン・米)

 

これは無茶苦茶よく知られてますよね。

普段映画を観ないという人にも。

 

 

もう配役がね

ボニー・パーカーにフェイ・ダナウェイ

クライド・バロウにウォーレン・ベイティ

 

 

加えて、ジーン・ハックマンエステル・パーソンズ、マイケル・J・ポラード

という鉄壁布陣のキャスティング。

 

 

キネ旬のランキングでも堂々一位

 

 

絶賛、絶賛の嵐ですね

あらゆる評論家筋から。

 

実はこの決定版に先立つこと9年前にも

ボニー&クライドの映画化はされているんですね。

(インスパイア系を含めると更に他にもあるのですが、あくまで史実に沿った内容の作品として)

 

 

”鉛の弾丸(たま)をぶちまかせ” 

という日活アクションのような邦題が付いていますが

もともとのタイトルは

"THE BONNIE PARKER STORY" 

とシンプル。(監督/ウィリアム・ウィットニー)

 

 

タイトル通り

こちらの映画ではボニーが主役なんですね。

一味のリーダーは完全にボニーで

クライド(ジャック・ホーガン)や他のメンバーの

存在感ははっきり言って希薄。

 

 

そうなるとボニー役の女優さんの芝居が

重要になってくるわけですが

その大役を担っているのが

ドロシー・プロヴァイン。

 

 

これがいいんですよ。

もうマシンガンをガンガン撃つわけです。

事を起こすのに躊躇なし。

 

 

どんな時も自分が先頭

男たちをリードしていくという。

その佇まいは爽快といって良いくらいです。

 

 

二人の最後の場面

初めはクライドがハンドルを握っていますが

 

 

途中でボニーにチェンジしてますね。

非常に良いショット!

 

 

横転した車の大写しでジ・エンド。

ダナウェイ&ベイティ バージョンの

あの壮絶な場面は無しです。

 

全体としては

時間も短く(80分足らず)

予算的にも潤沢でなかったでしょうから

スケール感は67年版にまったく及びません。

脇の出演者たちも弱いですし。

 

でも個人的には惹かれるものがあるんですよね・・・

 

実際のご両人に訊いてみましょうか

どうでしょうね?

 

 

そりゃあ、俺たちのほうが上に決まってるじゃないか。

そうよ、当たり前じゃない!

 

ですよね、そりゃあ

そうですよね

あまりの愚問で失礼しました。

Please don't shoot me・・・

 

scene from "The Bonnie Parker Story" (1958)

www.youtube.com

 

参考書籍

映画検定 公式テキストブック」キネマ旬報映画総合研究所編・キネマ旬報社

「外国映画 ぼくの500本」双葉十三郎著・文春新書

「ぼくが選んだ洋画・邦画 ベスト200」小林信彦著・文春文庫