バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

ヘロヘロだけどニコニコ~優しい酒呑みの本

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こちらは「酒とつまみ」という雑誌の編集をしていた方の

単行本。

 

内容はズバリ、飲んで飲んで飲み続ける日常を

淡々と書き綴ったもの。

量的にも頻度的にも

”身体、大丈夫ですか?”

のレベルです。

 

しかしご本人のお人柄か、

訪れる様々な店のマスター、大将

常連さんへの敬意と愛情に満ちた文章が

ほっこり、穏やかな気持ちにさせてくれます。

 

気取らない、かっこつけない

これみよがしな蘊蓄を垂れ流さない

回りくどい修飾をやたらにベタベタくっつけない

業界の符丁を連発しない

カタカナ英語は極力避ける

 

とてもとても読み易い。

これが”名文”だと、私は思います。

 

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タモリ倶楽部によく登場するなぎら健壱

著書がこちら。

氏には他にも味わい深い好著が多数。

実に博識の人であります。

 

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うーん、頁をめくるのが

段々と億劫になってきました。

酒のつまみに活字というのは

果たして、相性がいいのでしょうか?

 

飲み過ぎ&読み過ぎの結末は

頭と身体のダブル二日酔いになりそうです・・・

 

祝!!タイ全土で新型コロナ国内感染ゼロを30日間達成~この3か月間を振り返って

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というわけで、まだまだ予断を許さない状況ですが

数字的には世界のなかでもトップクラスの成績でしょう。

 

感染拡大の勢いが増してからのおよそ3か月間について

質問形式で簡単に振り返ってみましょうかね。

人によって差異があると思いますので

あくまで、”私の場合は”ということで。

 

 ①タイのロックダウンってどんな内容だったの?

 

飲食店での店内サービス禁止

いわゆる”夜の店”の営業禁止

夜間外出禁止

アルコール販売禁止

海外からの入国禁止(空路・陸路とも)

*実施期間についてはバラバラ、自治体によっても違いあり

 

②生活していて不便な点は?

 

スーパーやコンビニは開いていたし、食事の持ち帰りやデリバリーは

認められていたのでそれほど困らなかった。

(タイはもともとフードデリバリーが浸透している)

市場(生鮮品や総菜などが豊富)もオープンしていたので重宝した。

 

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③食料品や日用品の供給状況はどうだった?

 

米や鶏卵、トイレットペーパーなど一部の商品で品薄の時もあったが

他店で購入出来たり、すぐに補充される場合がほとんどだった。

また買い物をする際に長時間の行列なども個人的には経験なし。

商品の価格も便乗値上げ等は無かったように思う。

(除く、マスク。市場で買えたが割高だった。現在は勿論解消)

 

④ロックダウン中の街の雰囲気や人々の表情は?

 

夜間外出禁止の時間帯を除けば、個人の外出についての

規制(回数、人数、外出範囲など)は無かったし

交通機関(電車・バス・タクシー)も通常通りの運行で

人々は冷静に行動していたように思う。

とげとげしい雰囲気やギスギス感といったものも

ほぼ見当たらず。

 

⑤特に感じたことは?

 

日々、テレビで感染状況や政府の方針/対策、各地のニュースなどを

伝える番組があり、タイ語に加えて英語の案内もあったので

状況把握がしやすかった。

 

報道で見る限り、欧米各国や他のアジア諸国と比しても

各種規制の程度はかなり緩かったのではないだろうか。

それでいて、医療崩壊等も起こさず

平穏な日々を送れたことには感謝あるのみ。

(各種ビジネス~経済面、また今後海外に向けてどの程度門戸を開いていくか

といった問題はあるが)

 

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(間仕切り版なども撤廃されて、家族揃っての外食も楽しめるようになった)

 

というわけで、タイではロックダウンといっても

あくまで”ソフト ロックダウン”な

ここ3か月でした。

 

緊迫の度合いということでいえば

2011年の大洪水、

それ以前の大規模デモが多発していた時期のほうが

より強かったような気もします。

 

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(一時はバンコクが完全に水没するとまで言われた9年前の雑誌記事)

 

一番の弊害は、太ったことですね。

数キロ確実に・・・

やはり室内に居たことが多かったですから。

タイ料理美味しいですしねえ。

屋台のスナックや甘いもの、

これが食後にまたピッタリなんです。

 

その意味でも第二波がないことを期待したいですね。

腹回り、完全に危険領域を突破してしまいそうですから。

 

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決定盤!これぞシニアによるシニアのための音楽

いや、別に小川のせせらぎとか鳥のさえずりの類ではなく

イージーリスニング的なものでもなくて、

 

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御大バート・バカラック

ソウルの重鎮グループ

アイズレー・ブラザースの

ロナルド・アイズレーのデュオ作品。

 

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これは傑作アルバムです。

バカラックも自伝でそう言ってましたから。

ボーカルファン、ジャズファンにも大推薦です。

それにしてもアイズレーの素晴らしい歌唱力!

 

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こちらは比較的近年のバートのソロ作。

自分でボーカルを取っているナンバーなんですが

いい曲書きますよね~、相変わらず。

 

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 ”自分が小さな頃は一人で何処へでも遊びに行けた。

でも今は自分の子供たちにそんなことをさせられない。

いったいどういう時代になってしまったんだ・・・”

 

といった親心を唄ってますね。

 

アート全般に言えるかと思うのですが

その人のベストというのはやはり

若い時~50代くらいまでが旬だとは思うんです。

それ以降はどうしてもフィジカル面で

弱くなっていくの、否めませんので。

 

でも、歳を取ったからこそ表現できる

そしてそれを理解できる

ということもありますね。

 

それはまさにこういう作品に出逢った時です。

 

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あんたかてアホやろ、うちかてアホや・・・出逢いの数編

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男女の出会い、めぐり逢い

若い時分、壮年、シニアになってから

シチュエーションも色々でしょうが

”むむむ!素敵な人だ”

となって、頭から離れなくなるくらい惚れてしまう

というのは、生涯でそうは多くないような気がします。

 

でも一回こっきり、ということもないでしょう、

多分数回レベルという人が多いのでは?

 

私も振り返ってみて、3~4回くらいかなと。

で、それらはすべてバッド・エンドですね~

理由は100%、自分。

 

ダイレクトに想いをぶつけて、シンプルに行動すればいいのに

変にかっこつけたり、言い訳めいた言葉並べたり

腰が引けたり。

 

アホの100乗、でっせ。

 

年齢重ねて少しは学習するのかと思えばそうでもないし。

 

でもね、それで良かったとも感じますね。

というのも相手の人は皆、素晴らしい女性でしたから。

仮に関係性が築けたとしても、結局自分のほうから

壊してたと思うんですよ。

 

要するに自分のほうが相手に不釣り合い。

相手に見合うような振る舞いを続けることが難しかったんですよね。

 

私くらいの年齢ですと、同世代の知人、友人は

ほぼ100%既婚。

お子さんが成人してる人も多い。

で、皆さん

素敵なご夫婦(ペアー)なんですよ。

 

やっぱり、人間の器が違うのかな?

というか根本的にもともと自分がアホだから

というのが当たってるんでしょうね。

 

で、今頭に流れてきたのがこの曲。

結構、好きだったんですよね~

クリップも楽しいし。

 

どうしても音楽とかに話がいっちゃうのが

これまた、丸出だめ夫・・・

 

GREG KIHN    Lucky (1985) 

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Games, I never used to play
Cause everytime I'd lose
It just turns out that way
I almost lost it all

And then I, I got lucky
Ooh, I got lucky
I got lucky
Ooh, I got lucky

In love
My fortunes never changed
And I always took the blame
And I had nothing left to gain
I was just about to quit


And then I, I got lucky
Ooh, I got lucky

Time was always running out
And it took me by surprise
And it filled my life with doubt
I almost lost it all

And then I, I got lucky
Ooh, I got lucky

Yeah, yeah, oh, oh・・・

フランキー堺の熱演も・・・日本ではミュージカル映画はやはり難しいのか「君も出世ができる」

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1964年の東宝制作、

メンツはフランキーに高島忠夫雪村いづみ浜美枝

益田喜頓有島一郎中尾ミエ・・・

 

かなり力の入った作品で

音楽が黛敏郎、作詞が谷川俊太郎です。

 

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うーん、しかし

ミュージカル=唄って踊る、の両立という点からみると

やはりアステアやジーン・ケリージュディ・ガーランド

作品のようには

なかなか、いかないような。

 

フランキーは素晴らしいテクニックの人ですから

もっともっと踊れる人のはず。

この頃は身体のキレもありますし。

それが今ひとつ生かされてないような気がしますね。

 

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植木等がチラリと登場します。

ノンクレジットですけれど。

 

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君も出世ができる  予告編

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挿入曲で素晴らしいのは

なんといっても ”アメリカでは”

というナンバーで、これは必見、必聴。

後年、雪村いづみ自身の歌唱で

ピチカート・ファイブがリメイクしていましたね。

 

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 クレージーキャッツ渥美清に比べると

フランキー堺についてスポットが当たることは

今現在、

極めて少ないような気がします。

 

でも欧米のミュージカルスターと比しても

まったく引けを取らない才能と実力があった人ですよね。

書籍&DVDで、この人の足跡を辿れるような

網羅的アーカイブがあってしかるべきだと、

強く思うのですが・・・・

 

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 (川島雄三監督の「貸間あり」 フランキー絶好調!)

 

ミュージシャンとしても超一流の腕前。

ベースを弾いてるのは高島忠夫ですね。

(「青春ジャズ娘」1953年)

 

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オーストラリアから来た男~マニアだねえ、あなたも・・・

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今日はコロナ以前のお話で・・・ 

 

前にも書いたかもしれませんが

好きな曲をかけさせてくれるバーに行って、

いつものようにタイ人スタッフとわいわい

タイ音楽を流して楽しんでたんです。

 

で、一人の白人男性がニコニコ楽しそうに聞いてるんですね。

「あなたも好きな曲どうぞ」と話しかけたんです。

選曲、独占してるのも悪いですから。

 

そうしたら、手慣れた感じで曲をチョイスして

聞こえてきたのがタイ演歌。

(まあ、ようするに”田舎”の音楽ということで)

 

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 タイ人スタッフもびっくり&大喜び。

すかさず踊り始めます。

尋ねてみたらタイには7年ぐらい、

出身はオーストラリアのメルボルンだそう。

 

で詳しいんですよ、タイ音楽全般に。

”あっ、この曲は〇〇のデビュー曲だろ”

”うん、これは3年前に流行ったよね”

とか。

 

時々居ますね、こういうタイプの人。

 

それでひとしきりいろんなタイプのタイ音楽を楽しんで、

オーストラリアのバンドの曲を流したんですよ、私。

まあ、なんというかサービスのつもりで。

 

LITTLE RIVER BAND   Happy Anniversary (1978)

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この曲の入ったアルバム、

確かメルボルンだったかな

現地で買ったんですよ、40年以上前。

 

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(おそらく1978年か79年、メルボルン市内のアーケードで。ゲットしたLPレコードを抱えている)

 

その男性50代~に見えたので、知ってるだろうなと。

そしたら、

”タイ音楽のほうがいいね”

だって。

 

好きだね~、おたくも・・・

 

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ホフマンがあまりにハマり過ぎの”真夜中のカーボーイ”

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観てない人は居ないんじゃないかという

超有名作品。(1969年)

 

観返すと、かなり性的(&それに関わるバイオレンス)

なシーンが多いことに改めて気づきますね。

家族揃って楽しめる、映画ではないですよね。

 

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もうダスティン・ホフマンの演技が圧倒的。

それに尽きます。

徐々に身体が衰弱していく設定ですけど

体の動かし方、セリフ、表情など

異常なほど研究されていて、そのパフォーマンスに唸るしか

ないですね。

 

ずっと以前、大変な映画通の知り合いと

ロバート・デ・ニーロダスティン・ホフマン

どちらが演技が上手いか?」

という話になったことがあります。

 

まあ比較すること自体が変で

あくまで楽しいおしゃべり、ということなんですが

この映画のような役はホフマン、

本当にピカイチだと思いますね。

 

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あと、この作品は主題歌の

「うわさの男~Everybody's Talkin'」が大ヒットしたことで知られてますね。

冒頭場面で長く流れますので

とても印象的です。

 

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で、当初

作者のニルソンが提出したのは別の曲なんですが

私は、その曲好きなんですよね。

 

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歌詞もこれからニューヨークに向かうという

映画のオープニングにぴったり重なっていますし。

 

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「うわさの男」も良い曲ですけど

歌詞やアレンジからすると

田舎→都会

ではなくて

都会→田舎

のイメージです。

 

だから映画では終盤のシーンのほうが

合うように思いますが

そうすると曲調がちょっと明るすぎたのかな?

 

ま、とにかく良い映画、良い音楽であります。