バンコクマインド

タイの過去現在未来と音楽映画書籍の旅

1920年制作「カリガリ博士」~100年前の映画はここまで凄かった

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あまりにも有名なドイツ映画、

映画の歴史、解説本などには必ず登場する1本。

いわゆるドイツ表現主義の代表的作品という位置づけですね。

 

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確かに尋常ではないセット美術の数々

 

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まったく実用的ではあり得ない家具の配置とか

視覚的な部分での印象が強烈です。

 

その他、役者のコスチュームやメイク

演技などもどれだけ後の映画界に影響を与えたことか。

まさに歴史的、記念碑的な存在。

 

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私が唸ったのは、そういう部分も勿論あるのですが

脚本が完璧なんですよね。

凄く練り上げられている。

ただ見た目とかが強烈というわけではないんですよ。

 

もとの脚本は筋立て、結末が違っていたようですが

かのフリッツ・ラング(もともと監督を依頼されていた)

が大幅に改稿したとのこと。

 

社会や政治体制批判といったカラーを抑えたところが

成功しているように思いますね。

 

夢~幻想のなかでは自身は絶えず正当性があり、

事故や災難から守られている存在です。

そう、夢のなかだけでは・・・

 

この辺りはデヴィッド・リンチ

マルホランド・ドライブ”にも通じますかね。

 

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とにもかくにも

最初期の頃から既に

これだけの高みに達していた

作品があったのだ、映画の世界には・・・

ということを改めて思い知らされる1本であります。

 

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